よく考えてみたら、デビュー作『名探偵は嘘をつかない』を読んでました。
光文社の新人発掘プロジェクト「カッパ・ツー」の第一期受賞です。
そして『紅蓮館の殺人』を読みました。
『蒼海館の殺人』がこのミスの2位だったので、読もうとしたのですが、
これの前の話が『紅蓮館の殺人』だと知ったからです。
事件は続いてないのですが、探偵役が同じです。
(『紅蓮館の殺人』の感想は書いてなかったようです💧 次に書きます❗️)
『蒼海館の殺人』
☆「2021本格ミステリ・ベスト10」(原書房)
☆「このミステリーがすごい! 2021年度版」(宝島社)
☆「週刊文春ミステリーベスト10」(文藝春秋)
☆「ミステリが読みたい! 2021年度版」(ハヤカワミステリマガジン)
ベスト10に入ってます。
(アマゾンに書いてあった順位がちょっとちがってたので、消しました💧)
☆☆☆
学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。
政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。
名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、
激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。
刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでも――夜は明ける。
新鋭の最高到達地点はここに、精美にして極上の本格ミステリ。
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すごかったー
最近、読んだミステリでは特殊設定ものが多く(←そんなに読んでないけど)、それらはそれですごいし、好きなのではありますが、これは特殊設定モノではないというのがすごい
『紅蓮館の殺人』では、山火事の山にあるお屋敷での殺人事件
山火事によって、クローズドサークル的になり、殺人事件が起きる。
警察は来られません。
ヘリは救助に来たけど、着陸できなかったー💦
自力でどうにかしなければならない、というピンチの中での殺人事件です。
『蒼海館の殺人』では水攻めです💦
お屋敷は山の中にありますが、台風&川の氾濫で水が迫ってきます。
屋敷は水没しそうです。
そんな中で殺人事件が起きます。
どちらも警察が来ることができない状況での殺人事件で、
自然災害が迫ってくる短期間勝負です。
面倒になって読み飛ばしてしまうのですが、
関係者の行動表があります。
この時間帯に「こういうことができた人」は誰か❓
(次のミステリを考えるときは、行動表を作るパターンにしたいものです。)
でも、その時間帯に「こういうことができた人」はいない❗️
という状況からの、「実はこうだった」というところがすごいので、困りますー💧
そういえば、カーの『夜歩く』も登場人物の行動表あったなぁ。
もちろん他の作品もあったけど、たみぃさんが読むと話していたような気がしたので思い出しました。
行動表を作ったときは、「そうだったのかー」というすごい部分がなければダメですね。
直近で読んだのは、『凶人邸の殺人』なのですが、これにも行動表がありました。
これもすごかったのですが、特殊設定モノの本格です。
『紅蓮館の殺人』も行動表あったような気がします。
これも、なるほど、そうだったのか❗️ という感じでした。
行動表の謎、作れるかなぁ
つまりアリバイトリックですね。
しかももちろんこれだけではダメで、他にも考えねばならない❗️
『蒼海館の殺人』でも、いろいろなことが考えられているのですが、
ネタばれになってしまうので、書けませーん。
残念です。