『ドラクエ』グラフィックはファミコン版のほうが良かった? | KILL YOURSELF

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『ドラクエ』グラフィックはファミコン版のほうが良かった? 「りゅうおう戦」には秀逸演出も

 

 

 ゲームのグラフィックは、開発機器の向上、ゲーム機の発展、TVやモニタの高性能化などの恩恵を受け、時代とともに著しい進化を遂げました。往年の作品をベースにリメイクしたゲームは、その傾向が特に分かりやすく、原作とリメイク版では見た目の違いが一目瞭然です。

 

 そのため、過去の名作を楽しんだプレイヤーのなかには、新たなビジュアルで生まれ変わるリメイク版に期待を寄せ、心待ちにしている人も少なくありません。例えば、スクウェア・エニックスが生み出した表現技術「HD-2D」で生まれ変わるリメイク版『ドラゴンクエストIII』には、多くの人たちが関心を寄せ、新たな続報を心待ちにしています。

 

 ただし、技術的な進化が、必ずしも高く評価されるとは限りません。先ほど名前を挙げた「ドラクエ」シリーズの原点である1作目の『ドラゴンクエスト』は、スーパーファミコンやゲームボーイ向けにリメイクされた後、携帯電話やスマートフォン、そしてNintendo SwitchやPlayStation 4などで遊べる新たなリメイク版(以下、現行機版)も作られました。

 

 しかし、ファミコン版『ドラクエ』と現行機版『ドラクエ』を比較した時、万人全てが後者に軍配を上げるとは限りません。機器的な技術力は劣っているのに、ファミコン版の「グラフィック」を高く評価する人も少なくありません。

 

 なぜ、「ファミコン版のグラフィックのほうがよかった」と一部ファンが声を挙げるのでしょうか。ノスタルジーや思い出補正などの理由も影響している可能性は否定できません。しかし、心情的な面だけでなく、ファミコン版『ドラクエ』のグラフィック表現が実に優れているのも、間違いなく事実です。

 

●『ドラクエ』のグラフィックセンスは、時代を先取りしていた

 ファミコン版『ドラクエ』が発売されたのは、 1986年5月27日のこと。ファミコンの発売からまだ3年も経っておらず、RPGというジャンルすら、まだ日本に広く定着していない頃でした。

 

 当時のコンピュータRPGは大半がPC向けで、『ウィザードリィ』や『ザ・ブラックオニキス』などが有名です。しかし、そのグラフィックはといえば、いたってシンプルなで、華やかさなどはあまり感じられないものでした。

 

 そんな時代に登場した『ドラクエ』は、粗いドット絵ながらもキャラクターや建物などを的確にデフォルメ化し、最低限の形状で登場人物やアレフガルドの世界を描きました。

 

 特に目を引くのは、戦闘シーンの背景です。戦う相手を別ウィンドウで表示するゲーム自体はありましたが、ファミコン版『ドラクエ』では、背景までしっかりと描き、その場にいるモンスターと対峙しているような臨場感を見事に醸し出します(※フィールド戦闘時)。

 

 簡素な描画表現も多いなか、鳥山明氏がデザインしたモンスターとマッチした素晴らしい戦闘背景は、いまも記憶に残っている人が多いでしょう。当時味わった衝撃を抜きにしても、時代を先取りした演出には脱帽するほかありません。

 

●「りゅうおう」の恐ろしさは、スケールを超える!?

 ファミコン版『ドラクエ』の戦闘シーンにおける際立った演出は、背景だけに留まりません。武器攻撃や魔法などの心地よい効果音、ダメージを食らった時に画面全体が揺れる表現、何度聞いてもうれしいレベルアップ音など、いずれも素晴らしい演出です。

 

 また特筆したいのが、ラスボスである「りゅうおう」との戦闘シーンです。最初の「りゅうおう」は人間形態ですが、撃破後に正体を現し、その姿を恐るべきドラゴンへと変貌させます。

 

 ドラゴン形態の「りゅうおう」は、人間時よりもはるかに大きく、これまでの敵とはひと味違う威容を全身で雄弁に表しています。その迫力を後押ししているのが、「ウィンドウメッセージにまではみ出ている巨体」という演出です。

 

 ファミコン版の戦闘シーンは、フィールドならモンスター+背景が別ウィンドウに表示され、ダンジョン内では全体が黒一色に染まり、モンスターと関連ウィンドウだけが浮かび上がるという描画でした。

 

 ドラゴンになった「りゅうおう」も、基本的にはダンジョン内のモンスターと同じく、黒く染まった背景を背負って登場します。しかし並外れた巨体のため、その両脚はメッセージウィンドウの上部にまではみ出ており、まるで踏みつけているかのよう。また、コマンドの「じゅもん」一覧にもドラゴンの左翼が重なっており、その大きさをこれでもかと表しています。

 

 ウィンドウを遮るほどの大きさは、まさしく桁外れといっていいでしょう。「りゅうおう」の恐ろしさをこれ以上ないほど明確に表現する、実に素晴らしい演出でした。

 

 ちなみに現行機版では、ドラゴン時の「りゅうおう」の姿は、戦闘シーンの別ウィンドウ内に全身が収められています。そのため、ファミコン版を知っている人が見ると、やや物足りない印象になるのかもしれません。

 

●グラフィックの変化が「冒険の始まり」を演出!

 ファミコン版『ドラクエ』のグラフィックは、戦闘シーンのような目を引きやすい面だけでなく、小さく細かな部分にもこだわりが宿っています。そのなかでも分かりやすいのが、ゲーム開始直後の場面です。

 

 主人公である勇者が王様と謁見した後、支度金とたいまつ、外に出るための鍵がもらえ、この支度金で装備を整えて旅立つことになります。しかし、裏を返すとこの時点の勇者は武器などをいっさい所持していません。

 

 そして城下町で武器や盾を購入すると、画面上に描かれた勇者のグラフィックも変化し、剣や盾が追加されるのです。武器や防具を装備したから、その見た目も変わる──昨今のゲームではすっかり当たり前の要素となりましたが、それを38年前に実現していた先見の明に驚くばかりです。

 

 現行機版の場合、最初から剣や盾を持っているグラフィックになっています。開発上でもそのほうがかかる手間を減らせるのだろうと想像できるものの、だからこそ細部の描写にもこだわったファミコン版のグラフィックに惹かれる人も多いのでしょう。

 

●リメイク版のグラフィックも、ひとつの進化の道

 

 ノスタルジーな面を除いても、こうした魅力をファミコン版『ドラクエ』が備えているのは紛れもない事実です。しかし、現行機版のグラフィックが全面的に劣っているわけではありません。

 

 ファミコン版のグラフィックは、往年のユーザーにはなじみ深く親しみやすいものの、ドット絵の心地よさは思い出と直結する面もあります。そのため若いゲーマーや『ドラクエ』新規層は、現行機版の美麗なグラフィックのほうがとっつきやすいかもしれません。

 

 また、「りゅうおう」の「ひのいき」がエフェクトになったり、ダンジョン時のモンスターにも背景がついたりと、さまざまな箇所に手が入っています。

 

 ファミコン版のグラフィックは、新たな表現にチャレンジする意欲や、細部へのこだわりも詰め込まれていました。現行機版は、高い解像度で見やすくなり、順当な進化を遂げています。そのため、どちらが好きかで意見が分かれるのはむしろ当然の話といえます。

 

 オリジナル版の魅力と、現在の技術をどのように組み合わせるのか。おそらくそこに、リメイク作品が成功する鍵があるのでしょう。「ドラクエ」リメイクの最前線となる『HD-2D版 ドラゴンクエストIII』がどんな表現を見せてくれるのか。期待が募るばかりです。

 

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 以上、ニュース記事を引用させてもらったが、「ドラクエ」のシリーズを重ねる毎にグラフィックが豪華になるのは必然かもしれない。リメイクすると想像以上のクオリティに驚かされたのも事実だ。


 でも、ファミコン時代のグラフィックも当時としては画期的だった。モンスターのドット絵は今思えば非情に懐かしいし、俺も1mm方眼紙でモンスターのドット絵を描いた事があったから。


 ファミコン版の1の時は戦闘シーンのグラフィックはあったが、2以降はプログラムの都合によりグラフィックは除外されている。ハードがスーファミになってかはグラフィックが復活し、色使いも細かく分けられていた。


 そう言えば、DS版の11は過去のシリーズの世界に行く事ができるが、グラフィックはオリジナルを再現されている。11はプレイした事はないのだが、公式ガイドブックに掲載されていたので知っている訳だ。