玉村方久斗(たまむらほくと) 「瓶に牡丹圖」

 一般の画家は、牡丹をこのようには、
描かないだろう。

 これぞ方久斗の作品。
個展に発表した自信作だと思います。



 ここには、いろんなテクニックが
表現されています。

 室内に置かれた牡丹と瓶ですが、
花よりも瓶と花台と光線を意識して

描いているように思われます。
 近代感覚豊かな作品です。

 一般的には、牡丹の花に焦点を合わせて、
描くと思います。

 花を少し抑えめにして、
花瓶と花台に焦点を合わせたところが、

非常に面白く、方久斗たる所以であります。

 個展出品作とああるように、なかなか意欲的な、
作品だと思います。

 サインから、昭和20年頃、方久斗、晩年の
作品かと思われます。