少しずつ、形ができつつあるコルネリオプロコピオ日本語学校。
更衣室の教室にも看板ができました!
とはいえ、受講者はお二人です。50代のご夫婦です。
ご主人のお名前は「吉田 茂」さんで、自己紹介のときに「あっ」と驚きました!
どうやらご両親が吉田首相からとったそうです。
奥様も茂さんも幼少時には日本語学校に通っていなかったそうで、0初級です。
とはいえ、茂さんはおばあちゃんの日本語を聞いていたそうで、少しわかります。
お二人のご希望は「会話」。なので、文字は勉強せず、「話すこと」に焦点を置いたクラスです。
今週で2回、授業を行ったのですが、何度も琴線に触れる場面があり、涙が出そうになりました。
この瞬間こそ「ああ、日本語教師でよかったな~。ブラジルに来られてよかったな~!」と噛み締める瞬間であります。
★授業一回目
この日は「自己紹介」をするが学習目標でした。
ご夫婦で参加されているので、家族の名称を練習していたときのこと。
絵カードでお二人がどのくらいご存知が確認していたときのこと。
「お父さん、お母さん」に差し掛かったとき、
「おとうちゃん、おかあちゃん」
と返ってきました!
ここでは、お二人にとっては紛れもなく
「おとうちゃん、おかあちゃん」
な訳で、それを「お父さん、お母さん」に直す必要は全くないのです。
その答えにお二人が、ご両親のことを
「おとうちゃん、おかあちゃん」
と呼んで、育ったのだろうなと、その言葉の裏側にある吉田ご夫婦の人生の重みをずっしりと感じ、涙が出そうになりました。
★授業2日目
先ずは前回の復習。もちろん、家族の名称も!
今回も言うまでもなく、
「お父さん、お母さん」は「おとうちゃん、おかあちゃん」
と返ってきました!
お二人は(他のクラスも!)とても熱心でたくさんの質問が出ました。
仕事が終わって、19時から1時間半を日本語の学習に充てるお二人。
「どうして日本語を勉強しますか。」との問いに
ただ、
「勉強しなければならない」と力強く答えたお二人。
日本に行く予定もブラジルで日本語を使って仕事をすることも、お二人はないのです。
そこには「日本人を祖先に持つ日系人として」という思いがこめられています。お二人が思いを馳せているのは日本語を話していたじいちゃん、ばあちゃん、おとうちゃん、おかあちゃんなのでしょう。
「行けなかった」を「行かれんかった」とおっしゃる皆様。
九州弁でいきます!
これまで手放せなかったアクセント辞典はここでは、捨てました!
(方言話者である私は勉強する必要があるため、密かに勉強続けますが・・・)
とはいえ、「今の日本語」を知りたいという気持ちも皆様、お持ちなので、その要望には応えなければなりません。
これまで、日本、シリア、インドネシアと日本語を教えてきましたが、改めて、現場によって、学習者の数だけ「日本語のあり方」が千差万別であること、しみじみ感じました。そして、プロの日本語教師として、あらゆる現場、学習者に対応できる日本語教師にならなければ!と改めて、意を決した昨晩でありました。
まだまだ修行が必要であります!
「ここにはここの日本語がある」
それを知らなければ、日系社会で日本語を教えることはできない、況してや教える資格はないと切に思います。
先ずは日系社会の日本語を、言うまでもなく、日系社会を知らなければなりません。
ここですら、世代別で日本語のあり方が違う訳です。
・成人クラス(20代~50代)*写真は20・30代クラス。
・子どもクラス(10歳~12歳)
・子どもクラス(6歳~9歳)
と、各々の世代の日本語を追求していきたいと思います!!






