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★ satomina-paris-style ★    2017.01.13 NO17001


日々UPしているsatominaのブログから
気になる情報や&記事を厳選して紹介しています。


http://www.satomina-paris.com

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こんにちは。
satomina-parisの近藤です。

 

あけましておめでとうございます。
Bonne Annee!

 

年が明けてから早くも、
2週間が過ぎようとしていますが、

皆さんは、良い新年のスタートを
切ることができましたか?

 

忙しさや慌しさに流されてしまいがちですが、、
月日はどんどん過ぎていきますから
毎日を大切にしていきたいですね。

 

皆様、本年もよろしくお願い申しあげます。

 

 

プチバトーオンラインブティック

 


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さて、今回のsatominaメルマガは、、、、、

 

日本では、いよいよ、
大学入試のセンター試験がスタートします。
泣いても笑っても、その日がきましたね。

 

季節柄、体調管理も大事で、
親御さんとしては、心配が尽きないですね。

 

体調を万全に整えて、是非、受験生の皆さんには、
頑張ってもらいたいです!

 

さて、フランスでも受験はあります。

フランスの受験生もこれからが勝負です。

 

ただ、日本人がイメージするフランスの大学と
実際のフランスの大学には、大きなギャップが
あります。

 

そんな違いのアレコレを受験生の子供を持つママ目線で、
リアルにさらっと、、、綴っていきます。


【編集後記】

 

クリスマスヴァカンスで、Devasteeの二人の故郷でもある
フランス南西のミディー ピエレネー地方のLOT(ロット)県や
美食の県で有名なAVEYRON(アヴェロン)県に行ってきました。

                     

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フランスの大学には、普通高校の卒業修了課程、
フレンチバックジェネラル(Bac General)さえあれば、
誰でも入学できます。

 

普通高校を卒業しないと大学に行けないというところは
日本と違いますね。

 

日本は工業高校、商業高校を卒業しても大学に行く資格は

得ることができます。

 

フランスの高等高校でも、特殊な美術系だと、
美大(芸大)などに行くことができます。

 

さて、この普通科を卒業さえすれば、誰でも大学に行けるので、
そう、受験!受験!と焦らなくてもいいようにも思います。

 

また、大学も公立で授業料もぼぼタダという親御さんにとっては、

経済的負担も少ない有りがたいシステムです。

 

そう聞くと、、、

フランスの教育制度は、素晴らしい!と思うでしょ??

 

でも、それは、フランスの教育制度が独自のシステムであることを知らない。

大きな勘違いであるのです。

 

大体、優秀なフランス人、フランスのエリートは、大学には

行かないのですから。


こちらをご覧下さい。
↓↓
http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12164928437.html


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まず、大学ですが、

 

普通高校3年間で選択する
S(理系)ES(経済社会)L(文系)の科によって、
入学できる大学の学部も変わってきます。

 

大まかに言って、大学では、
理系は医学部、
文系(文系は医学部は入れません)は、法学部の
2大人気学部があります。

経済社会のESは医学部以外、経済、商業、文系大学どこでも入れます。

 

Sコースを取得していると文系、理系とどれも選べます。

 

日本人なら誰でも知っている歴史あるソルボンヌ大学。

こちらは、文系の大学です。

 

13の大学からなる大学の総称がパリ大学です。

その中の第1、第3、第4がソルボンヌ大学になります。

 

日本人の方は、ソルボンヌ大学と聞くと、、
スゴーーーイ!と羨望の眼差しですが、、、

 

もちろんフランスでもソルボンヌは
伝統的名門校ではあるのですが、
フランス人で普通高校卒業資格さえあれば、

誰でも、入学できるのが大学なのです。

 

この場合、登録と言った方がいいかもしれません。

 

だから、哲学を学びたいというような明確な目標があって、
ソルボンヌ大学を選ぶ学生もいますが、受験生のほとんどが

ソルボンヌ大学は滑り止めです。


高校卒業試験(BAC)前に、自分の希望する大学や
この後書くフランスのエリート養成高等機関校を
自分の専門と成績を考慮しながら、希望順に提出(オンラインで)し、
内申書か、もしくは、コンクールという日本のセンター試験に
似たようなテストを受けて、高校卒業後の進路が決められます。

 

なので、この伝統名門大学、ソルボンヌ大学は、
とりあえず、進路希望の一覧表にソルボンヌ大学を
入れておく?といったスタンスのように思います。

 

ただ、これは、あくまで、通っている高校のレベルにもよります。


ただ、ソルボンヌ大学に入学できても卒業するのは、

難しく、3分の2の生徒は、途中でドロップアウトしてしまいます。

 

これは、フランスのどの大学でも共通することですが、
入学(登録)は、誰でもできるが、卒業できないという厳しさがあります。

 

だから、ソルボンヌ大学やパリ大学を卒業することは、やはり誇りに

思えることであります。

途中で、ドロップアウト、中退した場合でもフランスは、

履歴書には、BAC+2(バック プラスドュ=高校卒業+2年)の
というステイタスを堂々と書くことができるようです。

 

ただ、日本と同じ、こうしたソルボンヌのような
文系大学、(大学のことをフランスでは、
ユニヴェルシテ=univerciteと言いますが、)

口語で、通称、FAC=ファック=ファクルテと言い、
このご時世、頑張って勉強して大学を卒業しても
仕事がないのが、現在のフランスの経済情勢であり、
若者の失業が問題視されています。

 

だから、若者もFAC=ファックに行っても将来がない、

見えないということは、はっきりとわかっています。

 

ファック=FAC(大学)の中に、
法学部と医学部が存続するのですが、
この2大学部も、高校課程の選択課程にもよりますが
入学は、登録だけです。

 

それからが、大変です。

 

医学部に入学してから、予備校に通う生徒もいます。
とにかく、太陽を見ないほど、手にマメと指に汗を書くほど、

医学生と法学生は勉強します。

 

それでも、パリだとパリ大学医学部、パリ大学法学部は、

1校1学部しかありませんから、
2年間のうちに、ふるいにかけられ、2000人が200人になるとも

言われています。それぐらいの狭き門なのです。

0.01を争う世界。

 

こうした学部を選んでしまうと途中での方向転換も、

また、悩むところで、、、
こういう融通の利かないフランスの教育システムが
フランス人の30歳でも大学生現象(途中でドロップアウトしてまた、
違う学部でスタートする)が起こってしまうのかと思います。

 

 

 

 

 

 


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さて、将来、就職先もないようなFAC=ファック=大学に行かないのが、
フランスのエリート達なのです。

 

あのナポレオンが作った今のフランスの教育制度。

 

北欧の教育先進国に大幅に遅れを取ろが、アメリカやイギリスという

世界レベルの教育システムには従わず、、、

独自の未だにオールドファッションでもある
フランスのグランゼコールシステムが存在するからです。


こちらをご覧下さい。
↓↓
http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-11892773566.html


歴史的に見ても、フランスからも多くの天才、秀才、学者を

生み出していますが、これは、こうしたレベルの上下の差が
歴然としているフランスだからであって、
日本のように万人という考え方は、根底からありません。

 

高校在学中、いやその前から、秀才たちは、
高等教育を最初から、FAC=大学などを考えていません。

 

彼らは、グランゼコールと言われるエリート養成高等教育機関に

進むための準備クラス=通称プレパ(プレパラトワール)と
いうコースに進みます。

 

通称=プレパと言います。

 

さて、このプレパに入学するには、登録制ではなく、成績が左右されます。

BAC(バック)の成績は、むしろ関係ありません。

 

プレパに入ってからは、熾烈な競走社会に突入します。

このプレパ2年間、皆、死に物狂いで勉強します。
プレパの生徒も、陽の目を見ないと言われています。


それでもプレパ2年間でグランゼコールへの道が開ける人は、わずかで、
留年してプレパ3年目、または、結局は、ドロップアウトとなる生徒が

たくさんいます。


こうした超難関高等機関で学習できる選ばれたエリートをフランスは

養成しているのです。


最近の高校生は、この準備クラスのプレパを嫌い高校卒業後、

そのままグランゼコールと呼ばれるエリート養成高等機関に

入学希望する学生も増えています。

 

又、昔は、公立のみのプレパしかありませんでしたが
今では、超難関グランゼコールに入る合格率の高い私立のプレパもあります。

 

ただし、こうしたプレパに行かずグランゼコールとして入学出来る
エリート校、例えば、シエンスポ(Sciences Po)=パリ政治学院がありますが、
そこを目指す生徒は、高校生活の間、皆、予備校に通い、コンクールという

入学試験に備えます。

 

特にヴァカンス中に開講される特別スタージュが開講される塾で猛勉強します。

 

 

 

 

 


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フランスというのは、基本、こうした高等機関に入学はできても
卒業が大変厳しいシステムなので、
プレパを嫌って、プレパのないグランゼコールに入っても
また、そこから、熾烈な勉強を続けていかないとせっかく入ったグランゼコールも
ドロップアウトとなってしまいます。


日本の大学も学部を増やしたり、ダブルディグリーなどの大学の特色を
打ち出しているように
フランスのグランゼコールもカナダに分校や提携校を開講したりと、
また、新しいフランスの教育システムが生まれてきてはいます。


なにがなんでも、プレパ→グランゼコールという図式もだいぶ変わりつつ

あるのですが、

それでも、日本と同じように、学問のグローバル化に、遅れているフランス。

 

フランス人がフランス人であるために、また、フランスで生き抜くには、
ある意味、このフランスの教育制度に勝ち抜かなければなりません。

 

プレパに進むと、所謂典型的なフランスのインテリ教授陣によって
あからさまな人種差別もあるそうですから、そんなことに心折れていては
最後まで戦えません。

 

独特な意地悪なフレンチ社会で生き抜くメンタルの訓練。

最後は、メンタルしかないそうです。

 

ただ、ここでも、やはり日本と同じで、フランスもこうしたエリート機関に
入学するには、家庭の経済環境が大いに関わってきます。

 

大学=FAC(ファック)に行くのであれば、お金がかかりませんが、

このエリート高等機関、グランゼコール出身者は、
やはり、学校の勉強以外に予備校に通います。

 

プレパやグランゼコールは、国が優秀なエリートを作る
超難教育機関でありながら、学費が存在し、

政治経済や商業系のグランゼコール年間の学費は、
日本の有名私立大学と以上にかかります。

 

では、その狭き門、グランゼコール出身者は、大学卒業生と
何が違うのか、、というと、、

フランスが誇る国営企業に入り、最初から役職につくことができるので、
給料も違うという待遇が待っています。

 

官僚を育てる機関でもありますし、
民間企業でも、HEC出身の日産のCEOのゴーン氏をはじめとした

エリートを輩出してきました。

 

就職採用でも、最近は、FACの卒業生は、履歴書で落とされると言われるくらい
最初からグランゼコール出身者のみに仕事、就職の道が開かれているのです。

 

ただ、最近は、これも神話化され、
実際に、グランゼコール出身者でも仕事がない?という若者がいるのも事実です。


何の為に勉強するのか?
ただ、ただ、勉強するだけ、、なのか?
何もないから、勉強するだけなのか?

フレンチエリートと言っても、最近のグランゼコール生は、
根本的な、学ぶことは、実学であることから
少し、ズレてきているようにも見受けられます。

 

それでも、フランスの親御さんも子供の為には、皆、必死です。

親御さんの気持ち。私もよくわかります。

 

日本でもフランスでも莫大な教育費をかけて、、、果たして、その子供達は、
本当の意味で、この世の中で生きていける
世の中に貢献できる人材になるのでしょうか?

 

何が大事なのか、見極めるのが難しい時代です。

教育は、学ぶことは、財産であり、自分のためにします。

でもそれを世の中で生かしてこそ意味がある、価値があるのです。


子供がどの道を進もうが、たとえ途中で方向転換や
ドロップアウトしようが
親は、いつでも、ずーと子供のことが心配で、
そして、応援し続けているものだと思います。

 

日本の受験生も、フランスの受験生も

今のこの時をいつか笑って、話せるように!

 

きっと、真剣に向き合えば、結果は、前に進めると思います。

 

頑張ってくださいね!


こちらをご覧下さい。
↓↓
http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12024155145.html

 

 

 

 

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【 編集後記 】

 

今回が、2度目の滞在となる、ロト県(Lot)にある
小さなヴィレージ、Limogne en Quercy
 (リモーニュ アン ケルシー)。


前回は、春。
今回は、クリスマスシーズンの冬とそれぞれ違った景色と風景に感動。


デヴァステのデザインのソース、原点がある土地。


再度、彼らのクリエーションの世界感に触れて、新しい発見、出会いに触れた

貴重な1週間のヴァカンスでした

 

詳しくは、こちらのブログをご覧ください。

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12233679786.html
もっともっと、リモーニュ(LIMOGNE)のことを!!

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12233679956.html
フランスのミディ・ピレネー地方は、統合されオキシタニー地方と改名されていました。

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12231097643.html
トップシェフが生まれる美食の街、アヴェロン県のヴィルフランシュ・ド・ルエルグで最高のランチ!

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12231097662.html
いきなり4時間以上も山歩きして、ダイナミックな一大パノラマに感動!

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12231097608.html
小さな渓谷の村に寄ってから、地元の人に愛されるオベールジュでランチ。

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12231097677.html
ロカマドュールのライトアップに魅了された夜

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12231097692.html
絶壁に張り付く世界遺産の村・ロカマドュールに。

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12231097728.html
ラルバンクの街の冬の風物詩、トリュフマーケットを見学しました。

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12230956012.html
この時期にここLot県に来たら本物のトリュフのオムレツを食べよう!

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12230818098.html
丘の上の丸くて可愛い屋根の小さなお城。

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12230066480.html
2年ぶりに美食の街、アヴェロン県のヴィルフランシュ・ド・ルエルグに。

 

http://ameblo.jp/satomina-paris/entry-12230066341.html
Cahors(カオール)に到着しました。


まだ、まだ、ブログで書ききれていないデヴァステの魅力や、

彼らのメゾンもこれからアップして行きます!

 

お楽しみに!

 


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明日もお楽しみに!

 

 

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