元気が出る、いただきもの。記録。






今日もいっぱい、ご縁をいただいた。ありがとうございます。

夜中3時のナースコール。

80代の男性のやや認知症症状のある患者さん。


「どうしました?」と尋ねると


「おはけがのみたい」

「ん?」お酒が飲みたいと言ってるように聞こえるけど・・・聞き間違い?



「おさけがのみたい」

さすがに入院中だから、お酒が飲みたいとは言わないでしょう。


「おさけがのみたい」

「ん?・・・」

「お酒が飲みたい?」


やっぱり~。

いつもならここで「入院してるからお酒は飲めないですよ」と言ってしまうのですが

まずは、受け入れるということを実践しているので


「お酒は何が飲みたいんですか?」と返してみたところ

「焼酎」

「焼酎を飲んでどうなりたんですか?」

「眠りたい」



「眠りたい。ということは、今、眠れないんですね」

「そう」

  



「そかあ。ただね、今は病院にいるからお酒は出してあげられないんですよ」

「今日退院だよね」

「そうですかね。退院日はいつでした?」

「13日」

「じゃあ、今日退院ですね」

「なら、家に帰ってから飲む」

「大丈夫ですか?」

「うん」



もし、はじめから病院だから飲めないですよと返していたら、こういう気持ちはわからなかったかもしれません。

いったんは受け入れていくことで、患者さんの本当の気持ちがわかりました。

これからも、すぐに返さず、受け入れていく姿勢で関わりたいと思った夜中の出来事でした。
昨夜は21時まで、当院周辺の介護系(包括支援センター、ケアマネージャーなど)の方々50人ほどと、当院の医師を含むスタッフ、総勢90人ほどで、

認知症があっても、住みなれた家での生活ができるように、私たちに何ができるかグループワークしました。


グループワークに先立って、大牟田市白川病院MSWの方の、取り組みが紹介されました。

独居で、認知症による徘徊があっても、地域の見守りがあれば、自宅で暮らしていける。

そういう地域づくりをされてきた方です。


東京では、ご家族がいても独居という方がたくさんおられます。

認知症だけでなく、足腰が悪くて、独居が難しいという方もたくさんいます。

だけど、ちょっと誰かが安否確認をしてくれたら、ちょっと買い物をしてくれたら、ちょっと気にかけてくれたら、

そのまま一人で暮らしていけるのに、施設に行かれる人もたくさんおられます。

本当は、住み慣れた家で暮らしたいと思っているのに。



病院として、地域の住民としてできることはたくさんあると思いますが、乗り超えなければならないこともたくさんあります。




大牟田市のように、地域の繋がりを作る為に、個人としてできることは何でしょう。


まずは近所の人に挨拶をしてみようと思いました。どうでしょうか。