激動の1750日 | 真理のひとり言

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ヤクルトスワローズの山田哲人応援ブログ。
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スポーツ観戦、映画、テレビ、ときどき下ネタ…ひとり言を書いてます。

今週になっても、週に2日は「在宅勤務」ってやつなんですから。
そんなこと言われたって、こっちは外回りの営業なもんでね…
「在宅勤務」っていう名の「お休み」で映画を観てます(笑)


『激動の1750日』1990年公開 東映


あの有名な日本ヤクザ史最大の「山一抗争」をモデルにした映画です。

私はいわゆるヤクザの「実録物」の本や映画が大好きで。
その中でも、やはり最高傑作は『仁義なき戦い』ですよね。

ただ、題材としては「山一抗争」は別格の面白さであって…
「面白さ」なんて言うと叱られちゃうかもしれないけど(苦笑)

そんな実録ヤクザ物がお好きな方はご存知だと思いますが
山口組のカリスマであった、田岡一雄三代目組長の死後…
跡目を継ぐはずだった山本健一若頭が後を追うように死去。
ここから山口組の混迷が始まり、ついには分裂、そして戦争。


いやあ、ホントに見応えがありました!

ただね。
仁義なき戦い』って、一方の当事者の手記が基になってますから。
もう一方の当事者である敵役は、非常に悪く描かれてるんですよ。

ほら、山守親分の金子信雄さんがそれで、卑怯者の代表選手みたい(笑)
当時から「さすがにやりすぎ、失礼だ」って声もあったそうですよ…

まあ、この金子信雄・山守親分のキャラクターがあってこその
日本映画界最高傑作シリーズの『仁義なき戦い』なんだけど。


そんな遠慮ない1970年代の作品とは違い、この1990年になると
さすがの東映も様々な方面へ配慮みたいなものが見て取れます(笑)


ともすると、山一抗争を扱った様々な文献によっては

四代目山口組はヤクザの本分の「力」を誇示したのに対して

一和会のトップは「いざとなったら喧嘩できない」という

そんな「弱い」ような描かれ方をしていたと思うんですよ。



ところが、この『激動の1750日』の作品の中では

主役である山口組サイドの中井貴一さんはもちろん

敵役の一和会のトップの夏八木勲さんも渡瀬恒彦さんも

最後の最後でホントにカッコよく描かれています。


渡瀬さんなんて、あまりにカッコよすぎちゃうもんだから

実際は亡くなってもないのに、最後は壮絶な自殺シーン…


だって俺、去年、モデルになったご本人の自伝読んだもん(笑)



そんなわけで、今、もしこの題材で映画を製作するとなると

もっと配慮したカタチになるんじゃないですかね?

たとえば、歴史では山口組が一和会に完勝したんだけれど

映画では「引き分け」になっちゃってるとかね(苦笑)


あと、配慮といえばですね。

当然のことながら「この物語はフィクションであり」ってなってて

登場人物には、明らかモデルとなる人物がいるものの

その役名は、あくまでも「仮名」になってるわけですよ。


ここんとこは1970年代の『仁義なき戦い』でさえ同様です。


主役の菅原文太さん演ずる「広能昌三」のモデルは美能幸三氏。



ところが、私のように何冊も「山一抗争」に関する本を読んで

当時の実際の親分達の名前を知っているマニアからすると

誰が誰なんだか、そりゃあもう知りたくって仕方ない(笑)


だから、いちいち映画を観ながら「一時停止」ボタンを押して

Wikipediaで◯◯が演じてる◇◇親分は△△親分なんだなと。

チェックするのが面倒くさいったらありゃしない(笑)