ぞぞぞぉ~…な経験をしました。
というのは、心霊現象に会ったとかではなく、
最近、ヒッチコックの映画を立て続けに数本観たからなのですが、
映画の内容で怖かったのではなくて、
自分の記憶力に、というか失われた記憶力に背筋が震えおののいてしまったからです。
こう書けば、心当たりのある方は「私も~」と思ってくださるかもしれません。
記憶力というのは、30代半ば過ぎから「あれ」と思うことが出てきますよね。
特に、洋画の題名や横文字の俳優の名前に関しては、
思い出すのにだんだんと時間がかかってきたりします。
現代は思い出せなくても、スマホという強~い味方があるので、
ちょちょいと調べれば、あまり自分の記憶力に疑いを持たずにすんでしまいます。
が、私のこの体験は、なかなかに歯ごたえがあって(笑)。
実は、夏なのでちょっと怖めの映画が観たくなって、
ヒッチコックの観ていなかった映画を数本選んできました。
「めまい」「北北西に進路をとれ」「疑惑の影」「ダイヤルMを迴せ」
「疑惑の影」は夫が自分のライブラリから勧めてくれて、
そのパッケージを見て、観た覚えがなくもないと思いつつ、
「めまい」から観始めたのですが…。
1時間たって、あるシーンに差し掛かった時、
記憶の深~いところから「ああああ、これ観てる」という内なる声が…。
でもその後はまた初見のように、結末がどうなるか全く分からず、
ラストシーンで再び急に「あああああ、やっぱり観てた」と、
思い出したのです
もう、その映画の謎解きと自分の記憶の謎解きで、
二重の意味でスリルを味わいました
20代の前半に観ていたのでしょうか、30数年以上前ですか…。
そりゃ観てますよね、演劇を志す若者はヒッチコックの代表作くらい。
友人に呟いたら、「よかったね。また楽しめて」と言われました…。
確かにそのくらい、あの塔の上の1分くらいとラストの合わせて2分くらいしか、
覚えていなかったのです。
「疑惑の影」は観始めてわりとすぐに思い出しました。
でもパッケージだけでは思い出さないなんて…。
「北北西~」は純粋に楽しめました。
でも、もしかしてこれも実は観ていたらどうしよう
これは時間の無駄なのか、それとも友人の言うように、何度でも楽しめてお得なのか…。
ちょっと判断がつきません…
というわけで、映画ルームを書こうとしてやめたわけです。
最近そんなわけで、「円周率」などをまたガサゴソ出してきています。
台詞はまだ大丈夫みたいですけど、
まあ…、若い時から忘れっぽい私、
もしあと20年くらいして今まで観た映画を全部忘れてしまっても、
「まあいいわあ」なんて言えるくらいに幸せな人生を歩んでいたいものです…、はい。
(「あな番」観て、初めて見た気になって楽しんでいたりして…ぞぞぞぉ)