今回はかなり異質な二つの映画を並べます。

 

ひとつはまったく知識も関心もなく、ただ誘われて行ったのですが、

 

これが期待していなかっただけに、二重丸合格合格合格爆  笑!

 

渋谷アップリンクで一日だけの特別上映でした。「小三治」

 

もうひとつは半年前に公開された、レディ・ガガの「アリー スター誕生」キラキラ

 

 

 

 

「小三治」は3年かかって撮りあげて、初上映は2009年だそうです。

 

柳家小三治さんの高座や楽屋での素顔、友人と弟子などについて、

 

インタビューを含めた生の顔に迫っています。

 

私は実際の寄席を拝見したことはなかったのですが、

 

カメラを通した高座も可笑しくて、何度も笑わされ

 

すっかり小三治さんが好きになった頃に、

 

自分の半生を語る、プロとしての深い人生談にため息をつきました。

 

あれほど生涯で何万人の人を笑わせておきながら、

 

「この世界は俺には向いていない」と言い切る、

 

ある意味での潔さというか…、突き詰めた人だけが言える余裕のようなもの。

 

彼は「結局、自分はこんなもんだと思い知らされる」と言うのです。

 

子どもの頃、95点を取ってきて、お父さんの前に正座させられて、

 

「なぜ100点じゃなかったんだ」と詰問されていたのを、

 

今、自分が自分にやっている、と。

 

きっと完璧主義というか、とても真面目な方なんだと思います。

 

飄々と見えながら、どこまでも上を目指しているのではないか、と。

 

 

 

 

彼の芸を楽しむお客さんは、もうすでに彼に高得点を出しているんです。

 

なのに、自分で自分を許せなかったり、

 

上を目指し過ぎたりすれば、芸の道はそれは苦しいことでしょう

 

でも小三治師匠は、この映画の中で、

 

「大切なのは噺そのものじゃないんだよ。伝えようとすることなんだ」と、

 

分かったと話しています。

 

自分が楽しめ」と弟子にも言って聞かせています。

 

そんな彼の人生そのものがたっぷりつまったと言える、

 

あの独特の「間」は誰にも真似できないものでしょう。

 

 

 

 

長年の親友であった入舟亭扇橋さんは、小三治師匠の芸について、

 

「彼のまくらなんかね、時々わけわかんないんだけど、

 

聞いてるとなんか泣いちゃうんだ。

 

笑いってのは悲しいもんなんだよ」と語っていました。

 

笑いが悲しいなんて…、

 

人生は本当に深いです…。

 



 

 

 

 

さて、「アリー スター誕生」

 

これもため息が出るほどよかったですねえ。

 

こちらはDVDで観たのですが、主役二人の歌声にはただ圧倒されました。

 

ブラッドリー・クーパーがのっけから、歌手顔負けに歌がうまく、

 

後から出てくるレディ・ガガがもう、それを超えるくらにうまい…。びっくり

 

もう、声から表情から、何の期待もしていなかったので、

 

ただただやられてしまいました。笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

レディ・ガガに関しては、踊りながら歌う人としか認識していなかったし、

 

素顔も分からず、曲もちゃんと聞いたことなかったので、

 

実はこんな透明感のある人だとも、演技のできる人だとも、

 

まったく知りませんでした。

 

それより何より、歌のうまさと来たら…もう昇天ものです。ラブ

 

最近では珍しいですね、私としては。2回目を観ようと思ったのは。

 

歌もいい~ラブラブラブルンルン音符ルンルン

 

どうぞ、まだご覧になっていない方は、

 

レンタルでもなんでもいいので、一度見てみてください!!