4月6日は日本舞踊の発表会でした~![爆 笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
![爆 笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
とうとう国立劇場という由緒ある場所で、踊ってしまいましたよ~。
ま、言ってみれば、これも初体験ですね。
以前、日本橋亭というほんの小さな場所で、
「ゆかた会」というものに出させてもらいましたが、それを別とすると。
今回は、尾上流の前家元・墨雪先生の創作舞踊である、
花影風韻という三部作の中の「つばくらめ」という奏風楽を踊らせて頂きました。
「つばくらめ」というのは「つばめ」のことです。
16、7歳の娘さんが、街で会うイケメンに恋してやきもきしている、
というような内容の唄だと(勝手に)解釈して、
〇〇歳も若返った気持ちで踊りました(笑)。
「でも長野さんは、『真田丸』の時は18歳だったんでしょ~
」と仲間の一人に言われ、
![!?](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/094.png)
もうほとんどやけくそです。
いや~、それにしても、前にも書きましたが、
日本舞踊はなかなか奥も深く、一朝一夕では歯が立たず、
最初はただ振りをなぞっている小学生にしか見えず、
これではいかんと思い、「表現」しようとし始めたら、
体の芯がなくなって、くねくねダンスになってしまったり…。
特に私はジャズダンスを最初に始め、その後バレエをやったら、
ジャズダンスのようなバレエになり、それを払拭しようと数年頑張ったところで、
足を壊して日本舞踊一辺倒になったら、
今度はバレエのような日本舞踊になり、回る所作では首を切ったりして、
(切るというのは、体に対して首を後からつけて早く回すことです)、
腰を使うのを止めたら胸を使い始めたりして、
頑張れば頑張るほど、前に習得した体の使い方が出てきて、
あっちを直せばこっちが直らず、まる3か月くらい苦しみました。
先生にはさほどうるさく注意されないのですが、
姉弟子さんたちは容赦なく私の悪い箇所をピタリと言い当てます。
課題をもらって直して、また次の課題を貰うことを繰り返し、
稽古の時は毎回、自分の踊りを録画してチェックし、
相手の方と場所を借りて稽古したり、一人でも何時間もやりました。
そして分かったこと。
よく言われることですが、こういう「見せる」お稽古事は、
人の前に立たなくては上手くならない、ということです。
今までの数年間は何だったのかと思うくらい、基礎からダメ出しされましたし、
体の使い方を全く分かっていなかったと反省しました。
アマチュアのうちは、身銭を切って見てもらって、
いろいろな面で痛い思いをしながら上達するしかないんですね。
それでも、本番4日前の舞台稽古の後、
先輩にとっても厳しいダメ出しを貰い、かなりへこんで、
もうすべてを投げ出したくなっていたんです。
翌日は早朝からロケで、おかげでこのことを考えないで済んでいたのですが、
この時撮っていたドラマの内容は、
発表会とまったく関係のないものだったにもかかわらず、
和服を来ている女優さんを見ていたら、
私の中で突然ひらめくもの
があって、
![キラキラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/088.png)
体の使い方が天から降りて来たんです。
「そっか、みぞおちを深く落とせばいいんだ」と言葉にすればこんな感じですが、
全体的に「表現」としても、見せ方を90度くらい変えればいいのだと分かったのです。
つまり、恋する娘と言っても、振り向いてもらえない部分をフィーチャーし過ぎて、
「待って~」的なニュアンスを醸し出していたのですが、
そうではなくて、恋することに慣れていない、身の処し方もわからない、
でも勝気な娘だったらどうなの
と思ったんです。
![??](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/096.png)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190409/10/satomi-nagano/e1/3f/j/o0607108014387958260.jpg?caw=800)
そしたら、私の中でパズルがばばばっとはまり、
体の使い方も、舞台に立った時の見せ方も、全部解決したんです。
撮影中、頭の中だけで一瞬で終わったことですが、
「もう大丈夫」と思いました。
そして自信を持って臨むことができ、心から楽しんで踊れました。
ご覧くださった方の中にも「体の芯がすっと伸びていてよかった」と、
お褒めくださる方もいて、驚きました。
神様はここまで追いつめておいて、そしてこんなに直前で助け船を出すのか、と、
嬉しいような複雑な気持ち。
でもおかげで、4日前より数段上手くなれたような気がします![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
厳しい先輩にも感謝です。
長くなりますが、実はもう一つ私の中に「ある考え」があって、
それは新舞踊(どちらかというと歌謡舞踊、演歌や民謡で踊るもの)を教えている母の、
「日本舞踊は退屈」という言葉や、
ある著名な脚本家さんの「歌舞伎でも踊りになると眠くなる」という言葉、
これらを何とかできないものか、という傲慢な考えがあったのです。
正直なことを言ってしまえば、私自身も、
日本舞踊の古典の長~い演目で、踊り手が無表情でただただ舞っているのは、
ちょっと苦手なんです。
幸いというか、今回私に与えられた演目は6分程度の短い現代的な創作舞踊。
だから、表現する側の方に確固たるものがあれば、
エンターテイメントになる得るはず、と挑戦していたのが、
初舞台を踏む、経歴7年程度の者が目指すラインにしては、
ちょっと高すぎたのでしょうか…。
それでも、どこまで到達できたかは分かりませんが、
お客様は少なくとも退屈はなさらなかった様子で、
ちょっと安心したというわけでした![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)