「インターステラー」を観ました。
SF映画の範疇を越えて、科学的でもあり、
もっと言うとスピリチュアルでもあり、
それでいて一番大事なのは「愛」だと説いているような映画です。
この「科学的根拠」と「スピリチュアル」と「ヒューマニズム」が同時に成り立つエンターテイメントを、
初めて見たような気がして、見終わった時には「ブラボー」と言いたくなりました。
多くの人がそう思ったと思います。
けれどこれは2014年の作品。
その時全く私のアンテナに触れなかったのはなぜなのでしょう。
久しぶりに見たマシュー=マコノヒーさんがなんか妙に男臭くなっていて、
最初分かりませんでした。
ジェシカ=チャスティンは相変わらずうまくて、感心させられます。
父と娘の絆には泣かされました~
さて、もう一つはアメリカのテレビドラマ「This is us」です。
これは、仲良しの友だちから「面白いから」と教えてもらったのですが、
確かに脚本の構成が変わっていて、
時系列が入り乱れているところが意表をつきます。
でも、こちらも基本的には「愛」がテーマかな。
双子の切っても切れない共依存の関係とか、
自分を捨てた親をどうしても見離せない子供の気持ちとか、
痩せられない人の自己否定感とか、
そのほか夫婦愛や、兄弟間の嫉妬や、子を亡くした親のロス、
もういろんなものが詰まっています。
こういった映画の根底に流れているものをよく考えると、
その一つの要素に「自己肯定感の欠如」というものが見つかることが多いのですが、
これはもう、永遠のテーマなのかもしれませんね。
人間の悩みといえば、戦争や災害や外部の敵からの攻撃以外は、
やはり自分の心との闘いであったりすることが多いのではないかと思うんです。
その一つが「自己肯定感の欠如」。
いつ何時でも自己を肯定できる人って、そういないと思うんですよね。
でもその満たされない思いから、芸術が生まれたり、
人間同志が支え合って生きていくことができるのかもしれないとも思うのですが。
実は、先日放送された「ちょいドラ『尽くす女』」も「LGBT」がテーマなようでいて、
本当は「自己肯定感の欠如」だったんです。
そこまで感じ取ってもらうには、さすがに10分間は短かったかもしれません。
主題的には2時間の映画になってもおかしくないと思いながら演技していました。
「よく分からなかった~」という70代の人がいる一方で、
「面白かった」と言ってくれる方も少なくありませんでした。
あの監督は実はドキュメンタリーの監督さんで、
ドラマは初体験だったそうです。
実際にカウンセリングに来たあの母子を取材されたそうで、
ドラマ作成にあたっても、モデルになった方々の事実にとてもこだわり、
その関係や見え方を詳らかに語ってくださいました。
たった10分間のドラマに、何時間でもしゃべる用意のある監督の思いが詰め込まれて、
溢れ出てしまったものもあるかと思いますが、
打ち上げでお会いした、モデルとなったご本人に、
「自分の母の雰囲気にとても似ていて驚きました~。役者さんってすごいですね」と言われ、
逆に私が驚きました
「インターステラー」も「This is us」も必見です。
ただ「This is us」のあるエピソードに、
「私は彼を潰した」(映画プロデューサー)と訳されている部分で、
その英語が「I NAGASAKIed him」と言っているのが聞こえて、
何とも言えない悲しい気持ちになりましたけど…。