先週の今日、NHKドラマ10「透明なゆりかご」第5話に出演させていただきました。
タイトルは「14歳の妊娠」。
私はその14歳の娘の母親役で、この本を戴いた時から、
母の気持ちが「分かる分かる」と、とても親近感を覚えました。
ブログの感想にも寄せられていましたが、
私自身、私生活では一人娘を抱える身で、
幼い頃からどうしても「転ばないように、傷つかないように」先回りして手を差し伸べてきたんです。
これでは彼女自身の成長が阻まれるなと何となくどこかで分かりつつも、
危なっかしく見えて、結局何もかもやってあげてしまうのです。
時には干渉しないようにしようと目をつぶっていても、
最後の最後に頼られたりすると、やはり突き放すこともできず、
アドバイスから後始末まで、なにくれとなく手を出して来ました。
さすがに、高校生にもなると、お互いに少し離れることができましたが、
受験によって、一気に揺り戻されました(笑)。
ひとつには、日本の現在の受験体制が堂々と親を巻き込んでいるからですが、
その話はまた次回にして、
このお話の母も、今まで子供に「よかれ」と思ってやってきたことが裏目に出て、
親の干渉が子供の自立を阻んでいると気づかされ、
思い切って、大切な我が子を崖から突き落とす母ライオンになる話です。
でも、そのきっかけになったのが「14歳の妊娠」で、そのことによって、
運命が急転換したのか、あるいは寿命だったのか、
命を落とすことになるのは、あまりに皮肉でした。
放送を観た何人かの人から「死んじゃったね~」「なんで~」と痛ましく言われました。
確かに思いがけないストーリーでしたが、
事実は小説よりも奇なりという言葉があるくらいですから、
そんなことも現実にはあるのかもしれません。
でも、命を授かるということが、どれほど貴重で素晴らしいことなのか、
またその命をはぐくむ、存続させていくということがどんなに大変なことなのか、
それによって親さえも成長してゆくのだというメッセージが込められた本だったと思っています。
そんな「生命」を考えたり、「親の愛」を感じたりすることのできる、
すてきな番組に出演できて、幸せでした。ありがとうございました。
おかげさまで、たくさんのご好評をいただきました。
娘役の花田優里音ちゃんは、感性と潔さと愛らしさを兼ね備えた女優です。
撮影の最中は、実はまだ14歳になっていなかったとか。
舌を巻きます
見逃してしまった方は、NHKオンデマンドで
https://www.nhk-ondemand.jp/share/smp/#/share/smp/program.html?P201700159000000