今朝の関係部会合同会議において、ウクライナ情勢について議論した。

 

まずは、昨日岸田総理が国会で北方領土が不法占拠であると明言したことに触れたい。再三に渡り、出席議員の皆さんが議論の中で政府の背中を押し続けた成果が出たと考えている。侵略国ロシアの行動に厳しく相対する意味でも、また侵略に晒されているウクライナに寄り添う意味でも、日本外交にとって一歩前進だ。そして、対ロシア制裁の海路の穴であったウラジオストク港では、日本と韓国のコンテナ物流が止まる。次はアジアにおける抜け穴となっている空路を日本が主導で塞いでいくことが焦点となる。「日本はお金の方が命より大事なのか」、「言行不一致の腰折れ外交」などと言われては絶対にいけない。損得勘定を横に置き、他国の苦しみに正面から向き合い、温かく手を差し伸べる外交を展開しなければならない。それが後々、アジアで危機が生じた時に日本の国益となって必ず還ってくる。先日、台湾代表処の謝長廷代表が講演されたように、日本はG7で唯一のアジア代表として、しっかりと欧米メンバー6か国と連携すると共にアジアとの架け橋とならねばならない。

 

一方で国内に目を転じると、ウクライナからの避難民への相談対応がようやく始まった。しかし、政府の対応は命からがら日本にまで逃げてこられたウクライナ人に寄り添う対応とは到底言えない。ホームページを読むと、有事の最中にも関わらず受付は月~金の午前9時から午後5時まで、祝日と12月29日~年末年始は休みと書いてある。典型的なお役所対応に、開いた口が塞がらない。今から年末年始の話をしても仕方ないし、今ウクライナの方々は国や家族友人のために日夜懸命に働いている。それに応えるには、日本側も週末や夜にも対応出来る体制を組まなければならない。ある方がウクライナの友人のために相談窓口に電話をしたそうだ。来日後の支援内容を確認したら「今は親族や知り合いの方に頼ってください。国からの具体的な支援は何も決まっていません」と言われたそうだ。これでは何のための相談窓口か分からない。有事対応と被害者目線で、しっかりと対応出来る体制を作るよう政府に要望した。