今朝は外交部会・外交調査会・外交戦略小委員会合同会議で党として外交力強化を求める決議文案について議論し、その後外交部会・外交調査会 合同会議で通常時と東京オリパラ開催時の水際対策それぞれについて議論を行った。

 

第一ラウンドは、正式名「普遍的価値に基づく国際秩序のために外交力の一層の強化を求める決議」について出席議員に意見を出してもらった。これは今後の予算要求に向けて柱となるもの。本決議は以下の4本の柱から成り立っており、自民党として外務大臣に申し入れている決議だが、日本を取り巻く外交環境の厳しさを受けて、官邸にも提出したいと考えている。党内手続きを進める。

 

1.       感染症の国際的な収束を始めとする地球規模課題への対応

2.       普遍的価値に基づく国際秩序に対する挑戦への対応

3.       戦略的対外発信と国際社会における日本のプレゼンスの強化

4.       外交・領事実施体制の強化

 

参加議員からご意見を頂き、一任を取り付けた上で、可能な限りそれらの意見を反映させるべく修文作業に入っている。自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を前面に押し出した決議となっており、外交部会で議論してきた内容をしっかりと反映したものに仕上げていかなければならない。

 

第二ラウンドは水際対策。前回の部会で水道管破裂状態の水際対策に関し、指摘した①対象国拡大、②再入国外国人の入国禁止、③隔離期間の延長の是非、④フォローアップセンターの充実、⑤罰則規定適用の基準明確化等について、検討結果を聴取した。①と②、⑤については幾分進展があったが、問題は③と④だ。フォローアップセンターが機能しなければ入国後14日間隔離しないと意味がない。健康状態確認のメール、位置情報確認、ビデオ電話にも相当数の入国者が出ない、連絡がつかない実態が明らかになった。問題はそれがそのまま放置され、警備員の見回りも不十分、罰則適用も一度もない等杜撰な対応は驚くべきものだった。放置したままでは水際対策にならない。更に、最近台湾での感染拡大が報道されているが、主として飛行機の乗務員を中心に広がっている。乗務員は通常の水際対策と別枠扱い。これについては今後、更に詰める。

 

最後に東京オリパラ関係者への水際対策だが、今後詳細が詰められていくという前提で素案が示された。来日する各国のアスリートだけではなく、大会関係者やメディア関係者など含め、移動から期間中の生活面などで人と人の接触を最低限に抑えると共に、健康面の管理を適切に行う体制の早急な構築が急務だ。せっかく来日した選手や関係者に日本での滞在を満喫してもらえないことは残念であるが、アスリートファーストで最高のパフォーマンスを確保する観点から、感染防止、拡大防止を念頭にオリパラを運営していくことは政府の責任だ。更に各国要人の水際対策はアスリート等とは別枠での対応が必要なので、これもこれから細部対応を具体化しないといけない。今朝議論した東京オリパラ水際対策は、外交部会としてはキックオフ的な位置付け。これからが勝負だ。