本日は、外交調査会と合同で外交部会を開催した。議題は以下。
1、次期通常国会提出予定の法案及び条約
2、国際的な人の往来に関する措置
3、海上保安庁測量船への韓国海洋警察庁所属船からの海洋調査中止要求
4、尖閣諸島周辺領海における中国海警の動き
まず、通常国会提出予定の法案は以下。
特に、在日米軍駐留経費負担に係わる特別協定は、コロナや大統領選挙の影響で米側との調整が遅れている。今年3月31日で失効するので、次期政権と速やかに交渉、合意し、国会に提出しなければならない。失効すると米軍基地で働く日本人従業員の給与も支払われない。わが国の安全保障環境が厳しくなっていることも考え併せると穴をあけることはできない。
次に、昨日、菅総理から発表されたビジネス往来の一時停止含む新型コロナウイルスの水際対策の新たな措置について、説明が行われた。
佐藤からは「外交部会の意見が背中を押した」と外交部会関係議員の協力に感謝の意を述べた上で、「今回の措置は、水際が水浸しから水漏れになったレベル、水漏れの穴を埋める必要がある」と危機感の表明と協力を求めた。
出席した国会議員からは、「一定の前進はみられたが、まだまだ詰めが甘い」という意見が多かった。
「『新規のビジネストラック、レジデンストラックは完全停止する』と明記すべき」
「緊急事態宣言が発せられるまでの間とはどういう意味か?一つの県が残っていても入国停止か?」
「入国後の一定期間の待機に関して、誓約書違反をした場合、氏名の公表、在留資格の取り消し、強制退去等々に『なり得る』となっているが、どういう意味か?」
これらの質問に対し、外務省は明確な説明ができなかった。今後、詳細を詰めていかなければならない。
佐藤は、「今回の誓約書の相手が厚労大臣だけになっている。宛先を厚労大臣だけでもなく、法務大臣、外務大臣も入れるべき。抑止力の観点から法を増やした方が良い。」と政府に求めた。
12月だけで再入国者は16,554人。それに加えて日本人が57,000人入っている。その73,000人の入国後の14日間の管理措置をどうするのか?また「特段の理由」があれば、引き続き外国人も入国可能となっており、12月も約5000人入国しているが、人道上必要な場合等を除き認めない等基準を厳格にしなければこの部分が穴となってしまう。他にも「緊急事態宣言と水際対策は結び付けて考えるべきではない。」という意見も出た。
来週、上記種々の意見、要望に対し、政府から検討結果を聴取する。
次に、海保測量船への韓国海洋警察庁所属船からの海洋調査中止について、海上保安庁から説明が行われた。
最後に、尖閣諸島周辺領海における中国海警の動きについて外務省から説明が行われた。11月に日中外相会談が行われた後、中国海警局の船が尖閣の領海に侵入し、日本漁船の操業妨害事案発生は3回目である。
国会議員からは
「茂木大臣から中国の外務大臣に強く抗議すべき」
「国防法の改正が行われ、武警が、海上権益擁護を担うことが明記され、海警法のレベルが上がることを踏まえて備えなければならない」
「中国船の呼び方を『公船』とすると中国の法執行を認めている様に聞こえるので、改めて統一すべき」
「マイクロウェーブ等の新装備を海保に持たせ、また武器使用基準改正も視野に検討すべき」
等の政府に求める意見が出た。
明日も外交部会を開催し、茂木外務相の中南米・アフリカ訪問、慰安婦問題について議論する。