6月2日、自由民主党本部で、宇宙・海洋開発特別委員会、宇宙総合戦略小委員会、宇宙法制・条約に関するワーキングチーム(WT)合同会議が行われ、議員立法を目指している、宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律案の骨子について議論された。

 

内閣府より最近の各国の動きや議論の報告や宇宙活動法の確認などがあり、その後、WT座長より案の骨子について説明があった。

案の目的は、民間事業者による宇宙資源の探査又は開発に関する事業活動を促進するため、宇宙資源に対する権利の取得、国の施策などについて定めることとされている。

 

 

質疑応答で佐藤から、「中国は昨年に月の裏側に探査機を着陸させ、ヘリウム3を使った核融合発電等を研究開発されているとも報じられているが、宇宙で得られる資源でこの法律案や他の国内法で採掘や採取を禁じられるものの有無」を確認したところ、「バイオハザードをもたらすようなものは認められないが、いずれにしても平和的利用が担保されることなどが必要となってくる」とのことであった。

 

また、宇宙条約によって領有は禁じられてはいるが、探査や開発を行う「場所」の権利も担保されないと先行国にかすめられることに成りかねないことや、宇宙科学研究所のウェブサイトのトピックスにもあるが、月周回衛星「かぐや」が発見した月の火山地域の地下数10m〜数100mの深さの複数の空洞などは将来の宇宙基地や貴重な資源採掘場となる可能性があり、今回の法案などで先んじて手を打っておくべきと必要性を主張した。

 

 (リンク:宇宙科学研究所「月の地下に巨大な空洞を確認」) http://www.isas.jaxa.jp/topics/001156.html 

 

”宇宙”は国際場裏では各国に思惑があり様々な議論が行われているが、日本が優位に進められる可能性のある分野として、今回の国内法整備など引き続き注力して参る。

 

佐藤学校仮入校(リンク)