今朝8時から自由民主党本部で、外交部会・外交調査会合同会議が行われた。議題は「令和2年度予算編成大綱案(外交部会関係)について」。

 

役員あいさつの後、外務省大臣官房長から最新の概算要求状況などの説明があり、また大綱案の提示があった。

(大綱案の全文は文末)

 

質疑では厳しい財政状況ではあるがしっかり予算を確保することが必要との意見が出される一方で、”足腰”予算ともいわれ外交実施体制に不可欠な旅費について要不要を省でしっかり見極めるよう指摘される。

また関連して、以前から佐藤が指摘している習近平・中国国家主席の国賓来日も異論が相次いだ。

 

税の使途を決める予算の議論はもちろん大切だが、同時に見誤らない外交議論を続けて参りたい。

 

令和2年度予算編成大綱(案)【外交】

<新時代において国益を守り抜くための外交の展開>

 わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増し、国際社会のパワーバランスの変化は加速化・複雑化している。新しい時代の国益確保には、国際社会の結束・ルール作りを主導し、「積極的平和主義」の立場から展開してきた「地球儀を俯瞰する外交」、それを更に進める「包容力と力強さを兼ね備えた外交」の推進が不可欠である。

 このため、日米同盟の更なる強化及び同盟国・友好国のネットワーク化を推進しつつ、ODAも活用しながら「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた取組を進める。また、宇宙、5Gを含むサイバー、電磁波、自律型致死兵器システム(LAWS)等の新分野の重要性を踏まえ、国際的なルール作りを主導する。北朝鮮に封する制裁措置の厳格な実施を継続し、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルのCVIDを迫るとともに、あらゆる手段で全力を尽くして拉致被害者全員の即時帰国を実現する。

 また、国際裁判等への対応を一層強化し、自由で開かれた経済秩序の維持・強化のため、WTO改革を始め、積極的な経済外交を展開する。2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会及び2025年大阪・関西万博の開催成功に向けて取り組む。

 情報戦を重視し、特に歴史戦や領土等主権に関わる問題についての情報収集、調査・研究及び内外での戦略的発信を強化する。海外での日本語教育、文化・人的交流を強化する。在外邦人保護を含め、国際テロ・安全対策を重点強化する。

 「質の高いインフラ」やSDGs達成のための施策を推進する。重要外交課題に対応するため、無償資金・技術協力、国際機関への任意拠出金を質・量ともに拡充する。幹部を含む国際機関の邦人職員増強のため戦略的に取り組む。

 上記課題に封応し、ますます高まる国際社会からの期待に応えるため、外交実施体制を大幅に強化し、外交の足腰、人員、在外公館の量と質(施設整備など活動基盤強化を含む)を拡充する。

 

 

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