(写真は配布された防衛省の参考資料「海賊対処活動の概要」より)

 

今朝7時30分より「わが国に関係する船舶の安全確保のための取組について」を議題に自由民主党外交部会・国防部会・外交調査会・安全保障調査会合同会議が党本部で行われました。佐藤は台風被災地への視察に行っておりますので、秘書が出席しました。

 

内閣官房より18日の官房長官の会見内容として以下の方針の説明がありました。

・中東の緊張緩和と情勢の安定化に向けた更なる外交努力

・関係業界との綿密な情報共有を始めとする航行安全対策の徹底

・情報収集態勢強化のための自衛隊アセット活用に関わる具体的な検討の開始

また自衛隊アセット活用は以下を基本に検討するとされています。

①独自派遣(米国提案の「海洋安全保障イニシアチブ」には参加せず)

②自衛隊のアセットは新規の艦艇派遣や既存の海賊対処部隊の活用含め検討

③活動の地理的範囲はオマーン湾・アラビア海北部の公海及びバブルマンデブ海峡の東側の公海を中心に検討

④派遣の法的根拠は防衛省設置法上の「所掌事務の遂行に必要な調査・研究」

⑤必要が生じた事態に備え、我が国関連船舶の安全確保に必要な更なる措置を検討

 

防衛省からは情報収集態勢強化のための自衛隊アセットの活用の具体的な検討の実施に係る防衛大臣の指示内容の説明がありました。

・上記方針に基づき、情報収集を目的とした、海上自衛隊の艦艇の派遣及び既存の海賊対処部隊の活用の可能性について所要の検討実施

・その際、関係省庁とも緊密に連携しつつ、自衛隊のアセットの派遣が正式に決定されているものではないことを踏まえ、派遣決定を前提としない範囲で、可及的速やかに所要の調整等、必要な措置を実施

 

外務省からはアメリカの「海洋安全保障イニシアティブ」や日本の外交的取組、イラン核合意を巡る動向、中東地域情勢の説明・報告があり、また昨晩の外務大臣とアメリカ国務長官の電話会談も追加報告されました。

 

出席議員からは、活動の地理的範囲にペルシャ湾を含めるべきや、なぜアメリカの海洋安全保障イニシアティブに参加しないのか理由を明示すべき、防衛省設置法上でなく自衛隊法で位置づけるべきでは、そもそも海自に艦艇や人員のアセット余剰はあるのか、最終的な判断はどこが行うのか、派遣目的は「情報収集態勢の強化」とあるが武力衝突に巻き込まれる可能性は、など意見や質問が出されました。

 

佐藤は本件に関して毎日新聞サイト「政治プレミア」に寄稿しましたが、我が国関連船舶の安全確保が必要な状況になれば自衛隊派遣は当然ですが、船主協会から依頼がない状況であれば、外交的配慮や隊員の安全確保からも熟慮が必要と考えます。

 

実際、ペルシャ湾はイランに有利な情勢で、仮に派遣するとすれば、有志連合ではなく単独派遣で、根拠は防衛省設置法の調査研究が望ましく、いずれにしても中東を甘く見ずホルムズ海峡対応には、前のめりせず、外交的側面や安全確保も十二分に考慮すべきと考えています。

 

https://www.facebook.com/seijipremier/posts/449088342479706

 

本日以降、衆参の外交防衛関係委員会などで引き続き国会議論が行われますが、佐藤はイラク先遣隊長や先日までの外務副大臣の経験を活かし、誤りのない外交防衛施策の推進に取り組んで参ります

 

佐藤学校仮入校(リンク)