本日、自民党本部で外交部会・外交調査会合同会議が行われた。議題は以下である。

1.	朝鮮半島情勢について
2.	日中関係について

まず、外務省から16日に行われた日韓局長協議についての報告が行われた。旧朝鮮半島出身者問題について、わが国から、韓国側の責任で大法院判決により創出された日韓請求権協定違反の状態を早急に是正するよう改めて求めた。また、東京電力福島第一原発処理水に関しては、韓国が、国際場裡において行っている一連の非建設的な問題提起は、事実関係を踏まえないのみならず、わが国の復興努力にも水を差すものであり、深く懸念していることを伝え、韓国側に対して適切な対応を求めた。更に、旭日旗に関して、韓国は、国会本会議で決議をし、日本の帝国主義や軍国主義の象徴を東京五輪で使用することを規制すべきとしている。

北朝鮮に関しては、5日に行われた米朝実務者協議のポイントが説明された後、7日に起きた水産庁取締船と北朝鮮籍とみられる漁船との衝突事案について、北京の大使館ルートを通じて、然るべく速やかに抗議を行ったとの説明が行われた。12日には、北朝鮮側が、水産庁の取締船を「日本海水域で正常に航行していたわが方の漁船を沈没させるという白昼強盗さながらの行為」と批判し、「漁船を沈没させた」として賠償請求を発表。これに対しても、同様の抗議を行った。

次に、日中関係に関して外務省から、日中関係を最も重要な二国間関係の一つとして重要視しており、昨年は首脳・外相間の相互往来が実現する等、双方の努力により日中関係は完全に正常な軌道に戻ったとの説明が行われた。

席上、国会議員から「日韓関係で抱えている諸問題を英語だけでなくハングルで発信すべき」、「日中関係が完全に正常という表現は不適切」などの意見が出た。

佐藤は、水産庁取締船と北朝鮮籍漁船との衝突事案について、2つのことを訴えた。1つ目は、抗議が弱いということ。北朝鮮の賠償請求は、言語道断である。そもそも、北朝鮮の漁民の治療費や輸送費は日本政府が、そして難破船の処分費は自治体が建替えている。したがって、賠償請求に対しては「建替え分を支払え」という文言を添えて抗議すべきである。2つ目は、ビデオ公開を始めとする対応が遅れた点だ。早期に公開していれば、北朝鮮の抗議の内容も変わっていた可能性があったのではないか。

旭日旗に関しては、自民党の外交部会で決議を行い、政府に提出することとなった。引き続き、わが国の外交に尽力していく。