本日、自民党本部で開催された安全保障調査会勉強会では、「 宇宙・サイバー空間における動向と防衛省・自衛隊の取組み」 及び、「電子戦」について、防衛省から説明があった。

 

宇宙空間は、現代戦を遂行する上で死活的に重要な領域である。 サイバー・ 電磁波を含め新領域での攻防が作戦の趨勢を決するため、 宇宙能力が極めて重要である。主要国は、 あらゆる分野で独自に宇宙能力を向上させ、 宇宙を利用した指揮統制能力の向上を図っている。電波妨害兵器・ 対衛星兵器等の開発の進展により、 宇宙空間はもはや安全ではない。

 

防衛省・自衛隊には宇宙状況監視(SSA)能力がなく、 宇宙空間での脅威に対処できない。 平成30年代前半までにSSA体制を構築する計画ではあるが、 更なる能力強化が必要である。日本は早期警戒・ 測位分野では米国に依存しており、また、 強力な電波妨害に対して対抗する手段が不足している。

 

防衛省・自衛隊では、サイバー防衛隊の体制拡充を検討している。 また、 内閣サイバーセキュリティセンターをはじめとする関係機関や企業 、米国をはじめとする諸外国と緊密に連携している。

 

電子戦については、 ロシア軍がウクライナ軍の無人航空機の活動を妨害した例や指揮統 制の遮断した例、砲弾の電子信管を無力化した例が紹介された。

 

出席した議員からは、 サイバー空間を安全に使う為の防御だけ考えていても駄目で、 専守防衛の為の攻撃手段も検討すべきだ、電子戦は、 かつては航空作戦の一部と捉える見方しかなかったが、 今や陸でも海でも使われるので、 統合運用上も電子戦を考える部署を新設してほしい、 などの意見が出された。

 

宇宙・ サイバー領域における安全保障強化や電子戦への備えは発展途上で 、防衛省・自衛隊が注力すべき優先課題だ。 佐藤もしっかりと取り組んで参りたい。

 

 

 

 

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