北朝鮮からミサイルが飛んできたら、どこに逃げればいいのか?Jアラート(全国瞬時警報システム)とはいったい何なんなのか?万が一の危機に対しても、まだまだ国民レベルでは何をすればよいのか周知徹底が十分ではないようだ。

 

自民党の文部科学部会では、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け発信されるJアラート等の学校での対応について、現状どこまで対策がとられているかどうか文部科学省から説明がなされた。8月29日(火)早朝のミサイル発射とそれに伴うJアラートの受信を踏まえて、小学校などを始めとした教育機関では各校の判断で登校時間の変更や休校といった措置が取られた。しかし、国としての統一基準は策定されていない。文部科学省からの全国の教育委員会への通知や、様々な教育関係者が集まる会議で周知されてはいるが、現場の教師や児童・生徒の理解はまだまだ十分とは言い難い。

 

今後も各種連絡や資料作成が計画されているが、秋田県男鹿市のように実際に訓練をしないことには、Jアラートの受信から避難までの一連の流れを体に覚えこませることは困難だ。また受信してから5分弱しか残されていない対弾道ミサイルの避難訓練と、地震や津波の避難訓練では訓練の内容も異なってくる。訓練を繰り返しながら、現場レベルで不具合を見つけ修正をしていくのが、手間はかかるが一番効果が上がる。訓練していないことを本番で実践することはできない。元自衛官として、様々な訓練を積み重ねてきた佐藤の実感でもある。