中学校学習指導要領(案)から「銃剣道」が漏れていました。

 

 昨年12月21日の中央教育審議会「学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」では、「グローバル化する社会の中で、我が国固有の伝統と文化への理解を深める観点から、日本固有の武道(※184)の考え方に触れることができるよう、内容等について一層の改善を図る。(※184)日本武道協議会加盟団体実施種目・・・柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道 と明記されています。

 いま国会で審議している来年度予算案の資料にも「武道等指導充実・資質向上支援事業 190,482千円」として「柔道、剣道に加え、新たに相撲、空手道、なぎなた、弓道、合気道、少林寺拳法、銃剣道に拡充」と記されているにもかかわらず!です。

 中央教育審議会の答申は「我が国固有の伝統と文化への理解を深める観点から」と述べているのに、文部科学省スポーツ庁は「中学校での指導実績が1件と少ないから」との理由で、学習指導要領(案)から落としたとの説明。

 文部科学省は「インターネット・パブリックコメントでご意見を募集しています」と言うが、パブコメがどこにあるのか、いつから掲載されたのか、何が書かれているのか、国民には容易には分かりません。それでも協力者や理解者と共に、「パブリックコメント」に
意見を投稿する努力を続けて来ました。今日がその締め切りですが、熱いコメントが多く寄せられていると信じています。

 銃剣道は指導実績こそ少ないが、「日本固有の武道の考え方に触れることができるよう、一層の改善を図る」という方向性を見失った学習指導要領(案)は、学習指導要領に値しないと、佐藤は3月9日の外交防衛委員会の場を借りて厳しく追及した。

 銃剣道は国体競技種目であり、自衛隊ではその入隊時、陸上自衛官や航空自衛官のほとんどが習い、部隊等に配置されてからもそのレベルアップに汗を流している武道です。
武道とは「武士道の伝統に由来する日本で体系化された武技の修練による心技一如の運動文化で、心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、人間形成の道」です。

 今後、文部科学省はパブリックコメントの結果等も参考にしながら、今月末を目処に中学校学習指導要領告示したいと考えているようです。

 本日は、義家文部科学副大臣にアポイントがとれたので、事情を説明に行ってきました。高村正彦先生が会長を務める武道議員連盟の議員の方々や、今津安全保障調査会長、寺田国防部会長にも説明に行き、賛同を得ることができました。自衛官出身の国会議員のお力も借りて、大臣の最終的な判断に資するよう、引き続き、文部科学省の政務三役(大臣、副大臣、大臣政務官)にも、説明に行きたいと思います。