有人国境離島議員連盟が設立。


「有人国境離島保全・振興法」は議員立法で成立した背景があるので、予算獲得のために団結して汗をかこうと、議連を設立しました。

 

国会議員、地方自治体の皆さまからの関心が高く、本日も様々なご要望をいただきました。この法律の趣旨は「国境離島を守る」ことが主でありますので、政府・予算関係部局には単に「補助率かさ上げ」という視点ではなく、「国を守る」という高い意識を持って予算編成に臨んで欲しいと願っています。

 

本日、議員連盟では下記の通り決議をしました。
近々、内閣官房長官らを訪問し、働きかけていきたいと思っています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域の地域社会の維持」に係る施策の推進に関する決議(案)


我が国の離島は、国土面積をはるかに超える広大な領海等の根拠となるものであり、離島の安定的な保全・管理が極めて重要である。

 

なかでも、日本国民が居住する有人国境離島は、我が国の領海の保全等に関する活動の拠点としての機能を保持しており、近年の我が国を取り巻く状況に鑑み、その機能維持を図る必要性がますます高まっている。一方、近年、離島の人口は著しく減少し、有人国境離島を適切に保全・管理していくことが難しくなりつつある状況にある。

 

こうした状況を打開するため、有人国境離島法の来年四月からの施行を見据え、関係府省は、平成二十九年度概算要求を提出したところである。平成二十九年度は法施行の初年度として、特定有人国境離島地域における関係事業の前年度実績額を大幅に上回る予算額を確保し、法に基づく施策を適切に実施していかねばらない。

 

こうした認識の下、自由民主党の有志議員は「有人国境離島地域の保全・振興を推進する議員連盟(有人国境離島議連)」を立ち上げた。今後の予算編成に当たって、当議員連盟は、政府に対し、以下の事項を実施することを求め、これを決議する。

 

一  特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関して、所要の予算額を適切に確保すること。また、地方の財政基盤の強化を図るため、特別交付税措置を含む地方財政措置を講じること。

 

本予算により、離島住民に対する航路・航空路運賃への支援を確実に行うとともに、交流人口の拡大につながるよう滞在型観光を支援すること、必要な物資の輸送支援は、本土から遠隔に位置する条件不利性を縮小させる措置とすること、雇用機会の拡充への支援は地域の多様なニーズに応える措置とすること、並びに安定的な漁業経営の確保を図ること。


一  有人国境離島地域に係る保全に関して、所要の予算額を適切に確保すること。

 

本予算により、領海等の保全等に関する活動の拠点としての機能を維持できるよう、国は行政機関の施設の設置及び土地の買取り等に努めること、国及び地方公共団体は、港湾等の整備及び外国船舶による不法入国等の違法行為の防止に努めること、また、広域の見地からの連携が図られるように配慮すること。

 

一  法施行後、速やかに事業が実施できるように、国は基本方針案の検討を深めるとともに、補正予算を活用して、地方公共団体に寄り添った都道県計画策定の支援を実施すること。また、地方公共団体が都道県計画に基づく事業の実施主体となることから、都道県等において所要の予算措置が講じられるよう、また、事業効果が確実に発揮されるよう、国は都道県等と十分連携を図ること。

 

平成28年10月6日

 

有人国境離島地域の保全・振興を推進する議員連盟