本日、警視庁公安部は、陸上自衛隊の元陸将が、在日ロシア大使館付元武官に、内部資料を漏洩した事件で、自衛隊法(守秘義務)違反の教唆容疑などで、泉一成・元陸将とセルゲイ・コワリョフ元武官を書類送検した。


また公安部は、泉・元陸将に内部資料を渡したとして、現職自衛官3名とOB2名についても同法守秘義務違反容疑などで書類送検した。


この内部資料は、陸上自衛隊の運用、隊員の動作などに関する教育訓練のための「教範」であり、「秘」の区分とされているものではない。ただし、隊員が自らの勉強のためなどに購入する際も、中隊長などの許可が必要とされている「部内資料」でもある。この度の件は、国民の自衛隊への信頼を損ない、自衛隊への不信を招きかねない事態であり、遺憾と言わざるを得ない。


今後は、捜査の進展を見守りつつ、防衛省・自衛隊としても、事実関係の調査と再発防止に努めていただきたいと考えている。


その一方、自衛官時代に教範がボロボロになるまで使用した者として、教範類の管理が過度に厳格化され、隊員の自学自習の妨げになったり、学校などでの教育訓練に支障が生じないか危惧せざるを得ない。

佐藤学校仮入校