本日、昼食懇談会を開催いたしました。
平日のお昼時間にも関わらず、誠にありがとうございました。
本日の懇談会では、先日の与那国島における自衛隊配置に関する住民投票、日中関係、ISILの問題に重点を置き講演させていただきました。

-----本日の講演要旨につきましては以下のとおりです-----


・与那国島における陸上自衛隊配備、住民投票の結果について
今回の与那国島における陸上自衛隊配備に関する住民投票は、中学生以上の未成年、永住外国人にも投票権が与えられ投票が行われた。
投票の結果、賛成632票、反対445票となり、与那国島に対する陸上自衛隊配備は民意としても島民の半数以上が賛成という意見で落ち着いた。
(今回の住民投票には法的拘束力は無い)
しかし、今回の住民投票においては、中学生以上の未成年が与那国島に陸上自衛隊を配備することの重要性を理解しているのか?など、民意の反映という名目のもと行われた投票の在り方について懸念を持たざる負えない。


・中国の南沙諸島進出について
南シナ海の南沙諸島における中国の進出にも注目する必要がある。
具体的には南沙諸島における岩礁の埋め立て、港や滑走路の建設を行っており、
この開発行為により安全保障上の脅威にさらされているフィリピン政府が抗議をしているが、
中国の軍事力の強大さを恐れ工事を止めることが出来ないというのが現実である。


・我が国に対する中国の脅威と尖閣諸島防衛の在り方
先日、中国の温州市沖の南き諸島に、中国軍施設の一つであるヘリポートが完成した。この地域は南シナ海含め中国の軍事進出拠点となると考えられており、将来的には滑走路も作られる可能性がある。
この中国の軍事拠点から尖閣諸島までの距離は約300km、空自那覇基地からは約420kmと120kmの差が存在する。
この事実は有事の際、自衛隊に好ましくない結果を生み出すとされている。
また、空自那覇基地は民間機、空自、海自、陸自、海保が共用使用している状態であり、危機管理の観点からも空自那覇基地の在り方を再検討する必要がある。


・沖ノ鳥島、中国漁船問題について
現在、我が国は沖ノ鳥島の整備工事を行っている。この沖ノ鳥島により、我が国は40万平方kmの排他的経済水域を確保する環境を得ている。
しかし、当該地域は本土と離れており、監視船による持続的な巡回が困難な地域であり、監視船がいなければ、中国漁船を排除することも出来ず、監視カメラで、中国船を視認し、横浜から駆けつけようにも船で5日かかり、主権侵害を長時間許すことになる。以上のことから沖ノ鳥島における有人警備施設や巡視船配備を含めた領海警備態勢を迅速に進めていくべきである。


・ISILの動向について
ISILの支配地域はシリアとイラクにまたがっており、テロリストとしては珍しい分類に入る。
また、ISILメンバーは世界各国にてテロ活動、またネットワークを利用した宣伝活動を行っており、様々な媒体を通じ世界中がテロの脅威に晒されているのが現状である。
我が国においてもそれは例外ではなく、東京オリンピック開催に向けテロの脅威に対応するための準備を早急に行う必要がある。



今後は、国境離島の防衛能力強化、サイバー空間の監視網構築、国内テロ対策に対する主体的な対応策を国防部会長として、先頭に立ち是正していきたいと考えている。






佐藤学校仮入校