本日の国防部会勉強会では自衛隊の統合運用の諸課題を主要点とし

活発な意見交換が行われた。


統合運用とは、陸,海,空,自衛隊組織が一つの問題に対して協同し活動することを言う。
この統合運用を通じ、異なる部隊が連携することにより、組織としての繋がりが強まり、有事の際に効果的な事態対処の実現が可能となる。


また、我が国では平成2013年以降から継続的に統合運用に着目した能力評価を行っており、
具体的には、内幕一体となった能力評価作業チームの設置、その機関を中心に自衛隊全体の機能、能力に着目し行う評価である。


こうした防衛力の評価において統合運用の観点を主として行うのは、今回が初めての試みであり、この評価方式により我が国に必要な防衛能力を導き出し、将来あるべき防衛力に反映することができる。


この能力評価で得られる情報は、中長期的な視点から防衛力の向上を図る際に必要な情報であり新大綱の作成にも大いに利用することができる情報である。
今後は評価結果を踏まえたうえで、自衛隊の体制整備の重視すべき点を明確化、防衛体制の更なる強化が必要となる。


―島嶼防衛について―


近年、防衛省は自衛隊配備が行き届いていない南西地域の島嶼部において情報収集・警戒監視体制の整備に力を入れている。具体的には有事の際に島嶼部へ迅速な自衛隊の展開を行うため防衛装備品の集積、諸外国に対する抑止力という視点から自衛隊の統合運用能力の向上、作戦遂行能力・相互連携要領の確立を果たすため米軍と連携した訓練なども行っている。


こうした領域の確保のための取組は、島嶼部に対する脅威への対応という観点から非常に重要である。


また、本日の勉強会では数多くの先生方から活発な意見を頂くことができ、主に与那国島における陸上自衛隊沿岸監視部隊配備の賛否を問う住民投票、統合運用を行うに当たり与那国周辺にある程度の規模の部隊を設置、中長期的な視点から防衛能力を高める事の必要性、統合運用におけるデータリンクの重要性が挙げられた。


本日の国防部会勉強会で得ることのできた活発な意見を踏まえ、今後とも我が国における防衛能力の更なる向上を目指し、より一層日々の勉強会に力を入れていきたいと思う。






佐藤学校仮入校