⚪️ 対馬には、特定国境離島保全・振興法が必要!


最初の写真は、対馬に着いた韓国客船から厳原港に入国した韓国人観光客です。夏のピーク時には厳原港では3往復、北部の比田勝港には6往復のフェリー便が韓国釜山との間を往き来する由。日本本土からの便数を大きく上回っています。昨年は18万人が韓国から来島、市内観光や釣り、山登りを楽しんでいるようです。対馬の観光業が韓国に依存している実態がここにあります。




次の写真は、対馬の厳原市内にあった朝鮮通信使の絵です。厳原の中心街のお堀沿いは、8月第一週に開かれる厳原港祭り(厳原アリラン港祭り、仏像問題で、アリランを現在は祭名から削除)時には多くの韓国観光客で一杯になり、朝鮮通信使の行列(昨年は取りやめたが、今年から再度実施)も行われます。




4枚目、5枚目の写真は、先のブログでも触れましたが、海上自衛隊の対馬防備隊本部の隣接地にある韓国系のホテルです。現在、佐藤が委員長を務める自民党安全保障土地法制特命委員会で、防衛施設周辺の実態調査と規制の法案を作成し、他党と調整中です。

釜山から50km弱、福岡から約120kmの地理的関係を考えれば、韓国との交流も大事ですが、韓国内には、「対馬の日」を制定したり、「対馬は韓国領」との主張もあることを上記事実と併せ考えれば、対馬のような国境離島には、国の機関を置くとともに、多くの日本人に住んで頂く、また都市部から多くの観光客等が国境離島に来てもらう、交流人口を増やすことが島の保全にも繋がります。油代や航空機・フェリー代を補助する政策も包合する「特定国境離島保全振興法」が必要と考えます。

特定国境離島保全振興法とは、日本の地政学的観点、海峡防衛警備等の観点から、特定の国境離島については国が責任を持って保全と振興を図ることを主眼に、自民党領土特命委員会が主導して作成した法案です。野党時代に佐藤が中心となり、叩き台をつくり、国会に提出しましたが、衆議院の解散により自動的に廃案となってしまいました。現在、秋の臨時国会に自民党領土特命委員会と離島委員会が中心になり、提出すべく準備中です。

同法案では、特定国境離島の空港港湾のインフラ整備にも言及しています。災害含む事態発生時、島民の避難や自衛隊航空機艦船が離島に赴くには、自衛隊の航空機が離発着できる地耐力のある滑走路が必要ですし、地震発生時にも艦船が入れる耐震岸壁とそれなりの喫水が必要です。(中越沖地震時、柏崎港の教訓)


6枚目の写真は、対馬厳原港で、財部市長から、耐震岸壁整備、陸自ヘリポート港湾地区への移設構想、海自艦艇も接岸可能な喫水12mの新岸壁整備構想について説明を受けている写真です。長崎県知事も、島民の安全安心の観点から新たな岸壁整備に理解を示しているようです。島への弾薬輸送上も新岸壁は重要ですし、対馬の空港港湾は 、朝鮮半島緊迫時、日本人を含めた民間人輸送の中継地としても重要、改めて特定国境離島保全振興法の必要性を強く感じました。




7枚目の写真は、イカ釣り船です。今、燃油の高騰で、利益があまり上がらないので、休業する船も増えています。その一方で、中国の漁船は増え、韓国との漁業協定が膠着状態の中、違法操業も増えているようで、第7管区対馬海上保安部の領海警備取り締まりも重要さが増しています。日本の西北正面第一線の海保の人と巡視船の増強は必須です。8枚目の写真は、この前まで尖閣で警備にあたっていた巡視船「あさじ」前で永家保安部長と。


9枚目の写真は、対馬陸自警備隊の仲川隊長と地図を見ながら突っ込んだ意見交換。訓練上の課題や隊員の再就職を含めた処遇改善等についても実情を伺った。迫撃砲や対戦車火器の実弾射撃は、島内に訓練場が無いため、島外の日出生台や大野原演習場に寄らざるをえない制約もあります。また、佐藤が連隊長をした経験上、運用単位の中隊は、最低でも2つ、できれば3つは対馬防衛警備には必要だし、またそれに応ずる兵站機能も必要だと感じました。


10枚目の写真は、海自対馬の防備隊の鈴木司令です。防備隊本部隣接地の韓国資本問題についても意見交換しました。対馬防備隊は、上対馬、下対馬、壱岐警備隊を隷下に置いていますが、空自の海栗島同様、特に基地内で生活する隊員のストレスは相当あります。特に上対馬警備隊は特地勤務手当が総務省の基準等もあり支出されないので、不公平感が出ます。勤務現場に行くと、当然、出てもおかしくない現実があるのに。重要な対馬海峡の防衛警備、隊員の処遇改善も図らねばなりません。

多く、言及しましたが、学校の問題、病院、漂着ゴミ、過疎化、若者の就労場所、農林水産業の問題、まだまだ書きたいことはいっぱいありますが、それほど課題は多いということ。保全と振興は表裏一体です。国境離島保全振興法の成立に向け、準備を加速化します。

今回の対馬訪問に当たり、尽力頂いた方々に、感謝申し上げます。