本日、佐藤学校の学生さんを対象とした授業の公開収録を行いました。授業の要旨は下記の通りです。

年末年始にかけて様々な外交・安全保障の出来事がありました。

一言で申しますと、日本もいつまでたっても「大人の対応」だけでなく、時には「子供の対応」をやってもいいのではないかと思います。

大人の対応をしていれば、相手がわかってくれるというのは、もう通じない。
特に中国・韓国、あるいは同盟国のアメリカにでさえ、もっと日本の主張を明確にしていかないといけない。

ここ数日話題になっていますが、和歌山県の太地町のイルカの追い込み漁に、なぜかアメリカ政府のケネディ大使が「懸念をもっている」とツイッター上で表明しました。

太地町のイルカの追い込み漁は、地元に密着した生活の一部であり、伝統文化の側面があります。そういうものに対して、一国の大使が口を挟むものではない。

他国の伝統文化についてとやかく言うべきではないと思います。

故に、こちらもしっかりと主張していかなければならない。

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①安倍総理の靖国神社参拝に対するアメリカ政府のコメントについて

以前のブッシュ政権の共和党時代とオバマ政権の民主党とは、かなり対応が違います。

今回のステートメントの背景は、あまり波風をたててくれるなということなのでしょう。

しかし手段と目的を履き違えてはいけない。アジア地域の安定は大事なことです。しかしながら、本来、安倍総理の参拝は不戦の誓いであり、英霊に対する慰霊なのです。

本来、国のトップが英霊に哀悼の誠を捧げることは、国内問題であり、他国がとりわけ同盟国のアメリカが失望、残念だというコメントと出すことはおかしいと思います。

静かに国のトップが英霊に対して哀悼の誠を捧げることが、本来の姿であると強く思っています。


さて、靖国問題で自衛官である佐藤が特に、この佐藤学校で皆さんに考えていただきたいことがあります。

靖国神社は国のために命を捧げた軍人を祀るところです。

いま日本に軍人はいません。しかし自衛隊はあります。自衛隊創設以来約1,840人が公務中に亡くなっています。彼らは戦死扱いでありません。殉職です。

市ケ谷の追悼施設に名簿が奉納されていて、一部、護国神社に祀られています。
靖国神社には誰一人として祀られていません。

では、日本に有事があった場合、自衛隊員が命を落とした時に、靖国神社に祀られるのかどうかの議論をしておかなければならないのに、そこをまだ表立って議論していない。
これは議論しなければいけない。考えてこなかった。

靖国神社の議論は、天皇陛下のご親拝の問題と、自衛官が有事で亡くなった場合に祀られるのか、この2点を議論していく必要があります。

海外協力活動が行われていますが、この中でもいつ亡くなる人がでるかわからない。

現在は死んでも戦死扱いにはならない。靖国神社には祀られない。

守るべき人のために命を捧げる人たち。自衛隊、消防、警察、海上保安庁などがありますが、消防、警察の行事には天皇陛下がご臨席される。

自衛隊の式典などには天皇陛下がご臨席されたことはありません。

迷彩服の自衛官の前に天皇陛下がお出ましになられたのは、3.11の大震災の時が初めてです。


自衛隊の行事に、お言葉はなくてもご臨席賜るだけで、自衛官の気持ち、誇りは満たされるわけです。

自衛隊出身の議員として、一歩一歩前に進めていきたいと思います。

やはり、ひとつの軸を大事にしないといけない。


②中韓の反日行動について

安重根は、初代総理大臣・伊藤博文を暗殺した男です。

中国の国家主席・習近平に朴大統領が記念像建立を要請をした時は、習近平はあまり乗り気ではなかったようですが、外務省はあまり強く抗議をしなかった。寝た子を起こすことも得策ではない、という気持ちもありました。

つまり、大人の対応をした。

ところが、気がついてみると記念像どころか記念館になっていた。
しかも、場所は暗殺現場のハルピン駅です。
中国政府のコメントは「中国でも抗日の英雄として有名です」と言っている。
これはウソです。

誰がどうみたって犯罪者です。菅官房長官もテロリストという言葉を使っている。

ましてや、北朝鮮は安重根はまったく英雄視していない。

反日無罪ということで、なんでもやってしまう。

我々が大人の対応をしているうちに、反日の名のもとに、歴史問題として中韓はタッグを組んでしまう。

もっと、失望させる出来事は、南スーダンにおける韓国派遣隊への自衛隊からの銃弾供与の件です。

私もPKOの隊長としての経験から言えば、現場で許された範囲内で協力しあうことは当たり前なのです。

それを本国政府が変な面子にこだわって、感謝はしないとか、これは国連軍から借りたものだとか、あり得ないことです。

現場の韓国隊の指揮官は、自分たちの命を守るためにアタリマエのことをした。
感謝の意も言っている。
にもかかわらず、本国政府があーでもない、こーでもないと言う。
こういうことを言えば言うほど、現地では韓国派遣隊はなんなのか?
どうしてもめているいるのか?などといいことはひとつもない。


③沖縄における在日米軍再編について

先日の名護市長選、普天間基地移設を反対する候補が当選しました。

安倍総理は地元の理解を得ながら進めていく決意を表しています。

反対の方は、新たな基地建設は作らせないといいますが、そうではなくて、キャンプシュワブの基地内に移設するということです。

ここで、皆さんに問いたいのは、国家の安全保障に係わることについて、自治体の首長に権限が委ねられるような現在の状況がどうなのだろうということです。

安全保障は国家の専権事項です。もちろん地元の理解を得ることは大事。

仲井真知事が埋め立て承認をしましたけれど、この承認というのは本来「手続き上不備があるかないか」をみるもので、首長の好き嫌い、主義主張で判断することではないはずです。

こんな国は世界ではありません。

これを認めてしまったら、全国の公共事業はおかしくなってしまいます。

この部分を再度考える必要があります。










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