本日8時より、自民党本部に於いて「国防部会・防衛政策検討小委員会」の第5回目を開催した。今会議では、人的基盤の強化について討論された。内容は大まかに人事制度改革と自衛隊衛生について。

人事制度改革については、階級と年齢を分けた丁寧な見直し、退官後の再就職援護、即応予備自衛官・予備自衛官・予備自衛官補の制度見直し、栄典・礼遇に係る施策について、22大綱の問題点や現状の課題を踏まえて政府から説明があった。

次に、自衛隊衛生についての現状と今後の取り組みについて報告された。
自衛隊衛生には平時における隊員の健康管理と、多様化・高度化した任務への対応の2つがあるが、現状では施設・インフラ整備、人材育成、機能強化の3つが課題となっている。
今後の方向性として、自衛隊病院の集約化・高機能化、IT化の推進、医官教育の強化・早期離職防止、子メディカル教育の充実、国際任務への積極的な対応、防衛医科大学校の機能強化、救命体制の法的整備を進めていく。

以上のような報告の後、参加した議員から意見や質問があった。
人材育成や隊員の年齢構成についての意見が多く、若さは精強さであるとされることもあるが、専門性や精神的強靭さを求められる任務も多いとの指摘があった。
退官後の再就職や隊員への礼遇についても、認証制度などについてさらに検討すべきとの意見があった。
自衛隊衛生についても、救急救命に関する法律について見直すべきとの意見があった。
また、人的基盤の問題のなかに官舎についての検討課題が盛り込まれていないという強い指摘があった。
佐藤はこれに対し、官舎はもはや金銭や設備だけでなく政治的問題であるとし、国防部会でも議論すべきだと表明した。

防衛大綱の見直しは12月末までに完了する予定だが、5回にわたって本委員会で検討した内容を国防部会でいっそう深く議論しつつ新しい防衛大綱を作り上げていきたいと締めくくり、小委員会は終了した。