417日(火)外交防衛委員会が開催され、主に田中防衛大臣に対し、北朝鮮の「衛星」についてのご見解を伺った。

日本政府は、北朝鮮からのミサイル発射情報が発射から46分後に発表し、情報の発信が大きく遅れた。国民はこのことに対し不安・不満に思った。宮古島の中学校ではテレビを見てから避難を開始したところもある。一般的に、ミサイルが発射され、46分も経過していていると、ミサイルは日本へ到達している。北朝鮮のミサイル発射は失敗したが、野田内閣の危機管理も失敗した。一番の失敗の要因は何か。

北朝鮮のミサイル発射では、防衛大臣が先に会見をし、官房長官が狼狽した。これは防衛大臣の暴走ではないのか?大臣と官邸の連携のないまま情報発信をしたことが混乱の原因である。連携は官邸とだけではなく、警察や消防とも行なう必要がある。Em-Netでは第三報まで確認が取れなかったにもかかわらず、大臣が「確認した」と言って記者会見をし、市町村長が大変困ったと思う。大臣のご認識はいかに?

防衛省から官邸へ渡された手書き文章の紙が、大臣の会見を待って2回も時間変更されたように考えられる。また、筆跡が異なっていることからも分かるが、5つの手書きのうち3つは会見前に出ていた。どうしてこのようなことをしたのか。すぐに出せたのではないか。また、816分に第一報が防衛省から官邸に送られたが、手書きで字が汚く、読めない。しかも、写し間違っている。いったいどうなっているのか。大臣はしっかりと確認したのか。

官房長官は、米軍の情報と自衛隊の情報のダブル・チェックをしていたので時間がかかったと言っているが、米軍の情報でのみ確認が取れて、自衛隊の情報では確認が取れなかった場合は、どのように発表しようと思ったのか。

SEWでの情報が740分に自衛隊に行っているはずだが、官邸・官房には流れていない。何かあるかもしれないから情報を知らせているのだ。市役所にはMネットが通達されておらず、自衛隊だけが情報を知っているということはどうなのか。

クロノジーに関する資料の字が大変汚い。また、740分と0740(マルナナヨンマル)といったように統一されていない。そもそも、0740という言い方はしない。書類の書き方、作り方が大変粗末である。官房副長官はこんな汚い字で読めるのか。

大臣は発射予告時刻に地下の指揮所に詰めておらず、大臣室にいた。3年前の事態では詰めていた。これはいったいどういうことなのか。緊張感が感じられない。これは大変恥ずかしいことである。もし停電などがあれば、エレベーターなどは使えなくなってしまう。米イージス艦の情報をジャッジシステムで確認できるはずだが、それを見るには間に合ったのか。

ジャッジシステムの情報では、画面に軌跡が出ている。それが1分後の750分に消えた。これを見ているはずだが、判断できない。これは情報の決定打である。米・韓はこれを受けて情報を発信している。この時点で官房長官に連絡すべきだが、大臣は750分をどう評価したのか。統合幕僚長が750分を受けて報告したが、ダブル・チェックができない場合の想定をしていなかったので判断できなかった。統合幕僚長が念押しに来て、その3分後に官邸に連絡した。その後詳しい報告を受けた後も、官房長官に報告に7分かかっている。弾道ミサイルは12分を争うことなのだが、官房副長官はこのタイムラグをどう捉えるか。

大臣は83分のEm-netを確認して官邸に電話したのか。防衛省にEm-net端末は無いのか。外務省にEm-net端末は無いのか。Em-netの有無や、誰に伝えればいいのかも分からない。このような状態なので以前、省改革をやるべきだと進言した。運用・企画について省改革をするべきだと思うが、副大臣はどう思うか。

大臣はEm-netを見ずに会見を行なったのか。大臣の会見の内容を、官邸は何時ころ知ったのか。記者会見のあとに報告を受けたと言っているのに、その時間が会見の前の時間になっているのはどういうことか。Em-netの説明を受けている間に、流れてきたEm-netの情報の説明を受けたか?