本日、予算委員会において質問の機会を得た。以下の項目を中心に、野田総理、田中防衛大臣に対し質問した。
▽自衛隊派遣に係わるPKO協力法の課題、
▽自衛隊が参加中の国連PKO活動における課題
▽普天間基地移設問題
▽南西諸島防衛(与那国島整備含む)及び第1及び第2列島線間の海空域防衛
▽F35の取得関連
自衛隊が参加中の国連PKO活動における課題では、混迷するシリア情勢や同国とイスラエル2国の間で活動している特性などを念頭において、かつて佐藤が第1次隊長として赴いたゴラン高原派遣輸送隊の、現地情勢の激変の際の撤収計画を質した。
佐藤としては、派遣隊員の安全確保やご家族の安心の観点から、政府のしっかりとした対応を求めたのだが、田中防衛大臣は、業務の一時休止や中断、撤収などに関する実施計画もよくご存知なかったようで、議論が二転三転した。
ゴラン派遣隊長は、若い3等陸佐であり、現地の情勢が変化した場合、自らの部隊の安全を確保するため、速やかに判断し易い環境を整えておくのが、政治の役割であり、それが「シビリアンコントロール」ではないのか。
また現在、自衛隊が派遣されており、南北の小規模な衝突や部族間抗争が頻発している南スーダン情勢や武器使用権限、そして、政府・与党で議論されていると報じられているPKO法改正についても質した。
検討項目のひとつである、いわゆる「駆けつけ警護」について、憲法上の制約の有無、許容の余地はあるか、と質したところ、野田総理から「許容の余地はある」との答弁を得たことは、喜ばしいことだ。
これまでの法制度では、自己または自己と共にある者の安全を守ることは可能であったが、仮に100メートル先で、NGOやマスコミの人々が襲われていても、法的にその救出のために武器は使用できない。もし、そのような状況に遭遇した場合、どうすべきかということは、これまでPKOや国際貢献任務にあたった自衛官の悩みの種であったことは事実だ。
これらの課題については、与野党の枠組みを超えて、議論を深めていきたいと思う。
次いで、普天間基地移設問題について、政府の考え方を質した。野田総理は、普天間の危険除去のため辺野古移設が最適であると答弁しているが、沖縄そして沖縄県民、地元住民の理解を得るために、どれだけの努力をしているのか。
何故、辺野古なのかを説明して、理解を得るためには、沖縄の歴史や痛みをしっかり踏まえて、これまで挙げられてきた他の候補地、例えばホワイトビーチ、嘉手納では、何故駄目なのかもしっかり踏まえて、対応していただかなければならない。
その後、地域抑止やF35納入金額などについても聴いたが、どうも田中大臣の答弁が噛み合わない。ひとつの質問に対し、的外れの答弁をして、委員会審議が停滞する。
部屋に戻ってから、秘書に聴いた話だが、委員会室にいると分からないが、テレビでは、田中大臣の答弁の際、幾度も石井委員長の溜息をマイクが拾っていたとのこと。質問する佐藤たちも辛いが、審議の運営にあたる委員長たちもご苦労されている模様だ。
若干の持ち時間を残して、わが党の世耕委員より、東日本大震災1周年追悼式典における台北駐日経済文化代表処副代表への非礼とその後の対応について、藤村官房長官に関連質問があった。
一昨日の予算委員会において、3月11日に開催された東日本大震災1周年追悼式典において、座席や指名献花の際、台湾の方々の善意を代表されご参列いただいた台北駐日経済文化代表処副代表に、非礼を働いた件につき、世耕委員より指摘され、藤村官房長官は、その出欠も掌握せず、事務方で全てお膳立てをしたということだと釈明し、結果的に「十分にマネジメントできていなかったということについてはおわびしたいと思います」と謝罪した。
また野田総理も「今般の東日本大震災の中では、本当に台湾の皆様には温かい御支援をいただきました。そのお気持ちをもしかすると傷つけるようなことがあったら、これは本当に申し訳ないと思います。行き届いていなかったことを深く反省をしたいと思います」と真摯にお詫びを表明された。
石井予算委員長からも「国事行為に対しては十分注意をされるように今後お願い申し上げたい」とのご発言もあり、世耕委員は、石井委員長の公平な委員会運営に感謝と敬意を表しつつ、一昨日は、矛を収めた。
然るに、昨日、藤村官房長官は記者会見で、記者から「震災の式典で、台湾の代表団の方が冷遇されたのではという批判が出た」と問われると、「これは、いわゆる外交団という仕切りの中できちっと整理され、外務省と内閣府でも調整済みであったということは、後からは聞いている。一方、昨日、玄葉外務大臣主催の各国高官等の震災に対するさまざまな支援の御礼のレセプションがあった。ここには台湾代表部は招聘されていたと聞いている。いずれにせよ、これは外務省、内閣府において、こういう式典のときのやり方というのは十分に調整されたという風に後からはうかがいました」と述べた。
これは、各国高官への御礼のレセプションとは全く別次元であり、仮にそちらに台湾代表処にご案内が届けられたとすれば、何故、東日本大震災1周年追悼式典には同様の対応が為されなかったのか疑問も生じる。
また会見では、外務省や内閣府できちっと整理され。十分に調整され云々しているが、これは官僚への責任転嫁であり、また総理の真摯なお詫び、予算委員長のご配慮を踏みにじるものである。
本日の官房長官答弁も右往左往し、満足できる内容ではなかった。台湾は、わが国の安全保障上、極めて重要な国であり、今後もしっかり見届けていきたい。