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自分が好きな乱歩作品

自分が好きな乱歩作品を、発表年代順に列記します。


・心理試験

・鏡地獄

・陰獣

・孤島の鬼

・何者

・目羅博士

・悪霊

・地獄の道化師

・暗黒星

・大金塊

・ペテン師と空気男


すぐに思いつくのは上の11作品だが、「あ、あれを忘れていた!」というのもあるかもしれない。

思い出したら追加してゆくつもりだ。


気が向いた時に、一作品ずつ感想や批評を書いてゆこうと思う。



日本探偵小説全集 (2) (創元推理文庫 (400‐2))/江戸川 乱歩
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めもあある美術館

小学校の五年生ごろだったと思う。


国語の教科書に、「めもあある美術館」という童話が載っていた。

物語は、ある少年が近所を歩いているうちに、見知らぬ路地に入ってしまうところから始まる。


その路地を行くと、「めもあある美術館」という小さな美術館に行き当たり、

興味を感じた少年は館内へと入るが、そこで彼は驚くべきものに遭遇する。

そこに展示されていたのは、彼の赤ん坊の頃から現在までの出来事を、

一つ一つ絵画にしたものだった・・・


教科書に載っているような物語は、大抵つまらない。

当時、ゴジラやウルトラマンに魂を奪われ、マンガしか読まなかったような自分には尚更そう思えた。

ところがこの物語は、ファンタジックというかシュールというか、子供の心をワクワクさせるような内容で、いつまでも心に残った。


その後、中学に進むと江戸川乱歩の作品に出会い、それ以来マンガから推理小説に興味が移って行った。

高校の頃は、横溝正史らの昔の推理小説=探偵小説がブームになったこともあり、興味のおもむくままに読み耽った。


そして20代のある日、家の隅に積まれた古物の山の中にあの教科書を見つけた。

「めもあある」とも10年以上経っての再会で、懐かしさで一杯になりながらページをめくっていった。

そして最期のページの 「作者 大井三重子」 とあるのを見てハッとした。


大井三重子とは、推理作家・仁木悦子が童話を書くときの筆名だったからである。


推理小説を読むようになってから、仁木悦子の名前は至る所で目にしたし、代表作の「猫は知っていた」も読んだ。大井三重子という筆名で童話を書いていた事も、その過程で知った。

しかし、子供心に強い印象を残したあの物語を、その仁木悦子が書いていたとは・・・

巧まざる一人二役のトリックに、意表を突かれた形だった。



以来、仁木悦子の名前を聞くと、必ずこの出来事を思い出す。

いつかまた、読んでみたいと思う。



(追記:09.4.29)

この童話を含む「水曜日のクルト」が、復刊されるようです。

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さくちゃん大好き!!


cat head


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「人生の艱難辛苦(かんなんしんく)から逃れる方法がふたつある。

ひとつは音楽、ひとつは猫である」 アルベルト・シュバイツァー



全くその通りだと思います!

ニャンニャン!!ネコ