映画でクラシックを使用することは芸術性を高めると
書いてけど、前作の『Q』では ハリウッド映画というより
クラシックの本場のヨーロッパ映画作品調で、特に登場人物
心理描写に静寂とピアノ楽曲(クラシックでいうとショパンを
代表するロマンス派)だけで描いでいて、フランス映画みたい
というのが俺の最初の感想だった。これが前作『Q』の内容
の難解さだけではなく、作風の芸術性を高めたことを
理解されず酷評された原因ひとつだと思う。
そして庵野監督は「私は鬱になりました」と公表し、今作品に
至るまで長い期間を要したわけだが・・・・・
「シン・エヴァ」では主人公「シンジ」と庵野監督自身がリンク
させていることを強く感じさせた。
サードインパクトを言うなれば戦争・災害をおこし、
無気力になったシンジ達がたどり着いた先の集落が
第二次戦後の逞しく生きようとして成長してきた60~70
年代頃をモチーフしたことから始まる。
敗戦で現地で戦ってきた男の中やまた、大きな震災の
被害を大きく受けた方にもシンジみたく
生きる気力がなく、心の病まれた方も、少なからず
いたんだろう。それから「レイのそっくりさん」から真意に
励まされ、14年前当時の同級生達が大人になって
逞しく生活してる環境の中で立ち直って行く。
庵野監督も周りから激励と色々なアドバイスを貰ったのかな
とリンクさせてしまう。
少し大人になったシンジは父親と今起こっている戦況へと
向き合って戦うことになるのだけど・・・・・
じゃ、なんで俺がまるで「あしたのジョー」みたいにって比喩
したかなんだけど、集落の時代背景って「あしたのジョー」と
同じで、シンジが精神的理由で嘔吐するシーンがあった時
同じ理由で嘔吐する矢吹丈を思い出しちゃったんだね(笑)
それに丹下のおっさんみたいに眼帯しているアスカもいるし、
このシーンがおかしくてしょうがなかった(笑)
じゃラストは真っ白に燃え尽きるだろうなと鑑賞中に勘ぐって
いたら、本当に戦いに決着がついたら画面がホワイトアウト
しようとして、このまま終わるのかと思ったら、
「間に合った!」というセリフと共にマリの登場から、
ラストシーンへと繋がる。
庵野監督自身も、少年漫画に憧れた厨二病的な少年だって
いいたいのだろう(笑)
もう一言だけいいたいので次回も書きます。