多読書評ブログ詳細セミナーレポート


多読書評ブロガーの石井です。


先週に行われた二子玉川に新しく出来たフューチャーセンターという場所で、3日間連続で行われたダイアローグのTwitter録を編集しました。


3日間通してKDI野村さんのファシリテーションで行われた進行は、野村さんらしく場の流れに任せて行われていき、その流れの中で常にテーマとされていたのは、「コミュニティ」でした。


【超要約】


1.皆がコミュニティのあり方を模索している時代だ


2.「耕そう」とコミットしている人の存在が大事


3.C(コンフォタブル)ゾーンを飛び出よう



「未来」を考えていく際に、コミュニティというテーマがはずせないということ、そのためのヒントが詰まっているかもしれません。



<一日目まとめ>


■変化の加速


自然に接する機会が減っている。感性が変化している。震災後への変化という意味では徐々に起きている変化が加速していると感じている。実体験としての自然や人とのつながりを大切に出来るかを考えたい。


■ストーリーがあることが大事。


納得するにはストーリーがあり、想いがあり共感出来ることが大切。


■働きがい


たんなる報酬の多さとは結びつかない


社員の働き甲斐は給与の額ではなく、顧客に向き合うこと


■コミュニティの疲弊


コミュニティを壊してはいけない、あれだけ疲弊していたのは、都市での便利さへの要求と効率性の追求の裏返し。都市は、原発、基地を追いやった。都市は吸い上げてしまった。地方は疲弊している状態


女川に支援に行ったことで感じたこと。復興の名の下に、このコミュニティを壊しちゃいけない。と思った。 地元の人曰く、「漁師は陸に上がったらただの人ですから。」


■コミュニティの指標


重要なのは雇用が作り出されること。 小布施市の事例はとても興味深い


コミュニティは自律分散していることがやはり大切


「コミュニティが本来もつつながりに根ざした指標」が取り戻されること、それが従来の地域だけでなく、「新たなコミュニティの単位」が生み出され、それが社会全体の指標に示唆を与える可能性がある


日本にかつてあって、すでに分断されていたものをもう一度取り戻せば指標は新しく決める必要がないのではないか?昔、大切にしていた横のつながり、村の概念が必要


都市部に住む人間は何を指標に生きて行けばいいのかを考えると、とても不安になる


■原型


イナ食品さん。大切にしているのは「結」の精神。部署の隔たりなくやる。困っている人を助ける、自分だけ自分だけと言わない、というのは当たり前の指標として日本にあって、今回の震災では東北に生んだ。日本の原型が地方にある


■変化


すべての変化はローカルから始まる。 どこかの実践が変わらない限り、変化はない


各ローカルで変化を生み出している人たちがつながりだすことで大きな変化が生まれる


All change is local. つながり出した時に変化が起きる


■テーマによるコミュニティ


テーマのコミュニティが与える影響も強い。こんなライフのありかたもあるのか、という気づきが得られる


人の行動はいかなる要因で変化するのか?


テーマによるコミュニティを偶発性とともにやってるのが、ツイッターやもう少しハイレベルな設計のFacebookが率いるソーシャルWeb


■重要な境界


新らしい生活のありかたはすでに各地で実践が始まっている。問題は、現実のローカルな世界とのつながりをどうデザインしていくか


ローカルでいいことが実践されているということと国やグローバルでの大きな動きをどう繋げていくのか?ということに難しさを感じる


■都市農村交流


都市農村交流が進むと、第二の田舎ができる感覚が生まれる。そうなったあとに、今回のような震災が起きると、まっさきにその人たちの暮らしを思い出し、後先考えずに支援にいく


■行動の変容


行動の変容はどんな時におきるのか?


コミュニティオリエンテッド 信頼 責任 誇り


■新しいコミュニティ


抽象度が低い、高いという軸がある


近所の草むしりはつながりが強く物理的。自己実現はつながりが弱く、抽象的


■コミュニティを豊かにする


広がりと尊重。これが大事


■コミュニティの最小単位


家族


■コミュニティの風土


風の人と土の人がいる。土は土着。風は吹いてきてさっていくような人。その混在があってコミュニティ。風土


■コミュニティのあり方


コミュニティは共通項が多いということが重要でありつつ、一方で、変化を起こす要素が必要


変わってはいけないものがありつつ、どれほど変わっていけるのか?進歩出来るか


■コミュニティの成長の鍵


ジャッジしない、素でつながる感。いていいんだ感、どんどん増やせる家族、無条件で受けられること。成果を埋める、成長出来る。あまり金銭的なものよりも絆、協調性、受け入れる、オープンである


自分のいる意味が見つけられること


■古いコミュニティ


新しいコミュニティが存在するとして、その対局にある古いコミュニティは企業


単一的で、やりたいことを我慢させられている企業コミュニティ


■売る人と買う人の関係


コミュニティはものを売る人と買う人の関係をかえる可能性がある。場所と時間に縛られず、提供者と受給者という関係性の中で生まれているコミュニティも発生している


■必要あるところに立ち上がる


必要性があるところにコミュニティが立ち上がる。問題を可視化していくリーダーこそが重要


■一気に集まって一気に解散


一気に集まって一気に解散するコミュニティがこれから増える、ってとってもおもしろい視点。本当にそうだと思うし、それでもいいと思う


コミュニティはバッと動いてバッと散る、という時代


風土でいうと土がすくなくなっているのか?


■自分が関わっているコミュニティ


自分が関わっているコミュニティや組織、チーム、グループを一度リストしてみると色々気づきがあって面白い。

意外と多い


<二日目まとめ>


新しいコミュニティがこれからの新しい価値をうむ


■問い


本質には私たちはどういう人生を送りたいのか?


■意識


動かないと意識というのは変わらない


変わるぞ変わるぞ言っていても変わらない。行動である


■クリエイティブな組織になるには


人間本質にあるナチュラルな状態に戻すこと


祭りやイベントが真のクリエイティビティを発揮するのはブレないリーダーがいる時


公私混同ではなく、公私混合しよう!楽ではないけど楽しいかどうかが重要。会社に所属はしたいけど、囲われ

たくはない。惑星のように回っていたい

■プロボノ


単なるボランティアだけでなく、プロボノ的な考えが、人や組織を変えるかも


自分の専門分野が自分のホームグラウンドで褒められることはまずない。「さすが、経理課長!経理の仕事がすごい!!」といわれることは少ない。でも社会ではその能力を求めている人たちがたくさんいる。自分の専門性にもっと尊厳を持っていいはずだ


■変化


東京から一歩はなれた亜流の人、地域がありそれをちゃんと見ることでメインストリームが変わるときなのかもしれない。


自分の中にあるちょっとした大切なものを出していくことが大切かも


■自明


働き方が限界だということはほとんどの人の中で自明


■意思


新しい働き方にシフトするための意思をどのように持つのか


組織には慣性力があり、動こうという意志の方向に動いていたものを意思とは違う方向に動かすのは困難なもの。しかし一度動こうと決めた時には個人より大きなパワーとエネルギーを生


■組織の意思


組織には慣性力があり、動こうという意志の方向に動いていたものを意思とは違う方向に動かすのは困難なもの。しかし一度動こうと決めた時には個人より大きなパワーとエネルギーを生む


<3日目>


■多様性


多様な人たちの知恵が一つの場に集まる。多様性が重要。そして他人のままでなく、知り合い、よい関係の仲間となる。


■創造的コミュニティを生み出すのに不可欠な人とは?


日本は、イニシエーター、プロデューサーが少ない・・・旗振る人が少ない


■打たれ強いコミュニティ


多世代で構成されている


■分けることが


分けることが弊害になることもある


対話の相手を厳選するとイノベーションが一気に生まれにくくなる


■くりこま自然学校の佐々木さん


二回の被災にもめげない髭モジャプラクティショナー


■GLOCOMの庄司さん


もともとの関心事はネットではなく、地域


地域のコミュニケーションのために、ということでメディアに傾注


■三谷宏治さん


二子玉川という都会と田舎の接点でどう創造性が生まれえるのか


■コミュニティの単位


市、群、県、また地域を超えてITを使えばコミュニティの一員


本人がどう意識しているかということと仲間がいることが大事


■コミュニティとは「土」


そこから何かが育まれていくもの。


組織において機械的に問題を捉えても解決にはならない。


「耕そう」とコミットしている人の存在が大事


人が捨ててしまった場は土がない


■コアな人


コアな人はレア


コアな人は10年間つかまえ続ける


■バーチャル


リアルだけでなく、バーチャルなものが増えてきて、昔では考えられない。コミュニティが爆発的に増えていて一人が多くのコミュニティに属する環境がある。


■震災


コミュニティは断絶した


テレビでは地震で絆が深まったというが、コミュニティの人間関係が壊れているところもいっぱいあるのが現実

逆に「コミュニティ崩壊」の引き金を見極めるのも面白いかも


■コミュニティと言われだしたのは


数年前から


今の時代を受け入れてないのか


かつては温かいゆるいつながりがあった


古い、暖かい町には、コミュニティなんてことをいわずとも、何か 安心できる日常のやりとりが自然に流れている。平成生まれの若者の多くは、そんな町が好きで昭和を求めていたりする。彼ら彼女らはきっと今の時代を受け入れられないでいる


■意識的に行っていく必要


外的なことで色々なことを思い返さざるをえない状況があって、今後は色々な取組みを意識的に行っていく必要を感じる


■祭り


核になる人がいるかいないか。


愛着を持っている人がいるか


祭りなどの行事をただ続けているだけでなく、楽しみにしている人達がいるか


■地域コミュニティを見るポイント


ポイントはトイレや公共が散らかっていないかどうか?


それに気づいている人がいても解決するコミュニティとしてのプロセスを持っていない。

■スラムの場合


愛着を地域で区切ると難しい


出自が違う、人種が違う、宗教が違う。政治対立もある


色々な職業や年代のレイヤーを超えてつながれるものがあるかどうか。


■レイヤーを超えてつながれるもの


共感や想いを寄せ集めるカギが必要


なんで下水が必要かという話をしたときに、ただ下水が必要だよねという説明だけでは上手くいかない


普段の政治的な問題を忘れて、それぞれの家族の大切なものを掴む


うまく行くところは、本当に優先して解くべき問題を絞っている


大事な問いを立てられるかどうか


■本当のカフェ


政治や芸術や職業単位でカフェがあった。


保険のロイズ協会や印象派の流れもカフェから起こった


本来のカフェがどんどんできてくるといい


■くりこま自然学校のテーマ


野中先生の知識創造理論


■形式知、暗黙知


形式知は概念学習で覚える


暗黙知は体験学習、体験を通してしか身につかない


同じ床を作るにも、寸法だけでない木の癖への対応などは経験を通じてしか見につかない

だから自然学校では、学校から教えることはない


■冒険教育


滝壺に飛び込む


最終的には生徒の目で見て判断


安全と危険の区切りを身につけさせたい


■C(コンファタブル)ゾーンを出る


答えがでないかもしれないかもしれいない、結果が保証されていないこと、でも冒険することから始まる


自分で考え、自分で体感し、自分で振り返る


■主体性をいかに発揮するか


そもそも人は主体性を持っていて発揮出来る存在


ひとはそもそも主体的に関わりたい


しかし環境がそれを発揮する事を阻んでいる


発揮することが安全であるというつながり感が重要


更にそこで自分がどういう貢献ができるかが認識できること

■コミュニティofインタレスト


母、課長という役割でなく一人の人間として主体性を発揮出来る場が必要


■自由度


場については自由度を高める


リスクをとった人への敬意をしっかり示すことが重要


■ステージ


やりたいはみんなが持っている


地域の人が主役になれるステージを作ってあげる


■Cゾーンを飛び出るには


好きな事を試し続ける、好きな事の目標を上げ続ける


■祭りでつながるときの凝縮感


食べる、寝る、汗をかく、泣いて笑う。


根源的な部分の共有体験が必要で都市部ではそれが足りない。


その装置が必要か


■生活のタグ


いつもの生活のタグを取り払ったとき主体性が顕れる


■デンマークの幸福度


「地域に主体的に関わる」これが重要


テーマ毎に自主的主体的に運営できる委員会が機能している


地域への参加意識がキー


■年長者


どんなに異なる人でも受容でき、対等性を重視できる年長者がいる「場」なら、いつでもどこでもフューチャーセンターになるかも


【関連書籍】


KDI野村さんの本

コミュニティ・オブ・プラクティス―ナレッジ社会の新たな知識形態の実践 (Harvard Business School Press)
エティエンヌ・ウェンガー リチャード・マクダーモット ウィリアム・M・スナイダー 櫻井 祐子 野中 郁次郎 野村 恭彦
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智場#114 イノベーション行動科学
野村恭彦 秋山進 服部篤子 菊地史彦 松原 和之 やまざきゆにこ 砂田薫 井上明人 庄司昌彦
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【関連エントリー】


「さらさらの組織」ワールド・カフェ
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10195615619.html


【編集後記】


ブログを復帰してからの最近の記事、編集後記がないねえと妻に言われてしまいました。


正直上記にもあった通り、このブログを始めてからというもの、相当数のコミュニティに顔を出しているような気がする一方、自分たちの団体がどうありたいかという議論を散々してきた一方、正面きってコミュニティというものそのものについて、これだけ考えたことはないなあと思う今日この頃です。


コミュニティについての良い参考文献を知っている方がいたら教えてもらいたいです。


まずは家族コミュニティを大切にしたいと思う自称育メン書評ブロガーの石井でした。


本日も最後までお読みいただき有難うございました。


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