多読書評ブロガー石井です。


四行日記を生み出した小林惠智(エイチ)さんの著書を紹介します。


事業もしながら住職でもあるという観点から、人の在り方と四行日記の原点について解説されている本です。

絶対能動

四行日記を私自身何度か今までも取り組んだことがあったのですが、何か自分にプラスの観念を植え付けるためのもの程度のものとしか考えていなかったのですが、実は相当奥深いです。


リズムや発見や言葉を洗練させていったり、自分の持てる感覚の限界やエッジを知るためのツールだということを最近知ったのですが、本書では、そもそも四行日記のルーツは、禅の公安のような効果を狙って作られたという開発者の発想の原点について書かれています。


■達磨


・無功徳

功徳があると思ってやっている限り功徳はない


・廓然無聖

この世には差別や区別すべきものはない


・不識

私と話しているのは誰ですか?

知らない(識らん)


■禅


絶対を知るために相対という”比べる・比較する”という幻想を捨て去る修行


■心をお風呂に入れる


「いろいろあるけど、まあ、いいか」


■心をお風呂に入れる座禅


調息、調身、調心


■4行日記を考えた背景


座禅の禅問答


公案


頭で理解するものではなく、一人ひとりが生活を通じて前進で体験することでしかわからない


今まで気づかなかったことにはたと気づき、気づいたことから万物のあり様に対して「これはそういうことだ」という発見が生まれ、その刺激で悟りが起きるようになる


■事実
 今日あった出来事を振り返り、重要だと考える事実を一つだけ選んで書きます

◆発見(気づき)
 事実から発見したことを書きます

●教訓
 発見から得た普遍的な知恵を、自分自身の座右の銘として書きます

★宣言
 将来自分がありたい姿を「私は○○している人間です。」と肯定的に書きます


■因果一如


「因」(過去)×「縁」(今・現在の一瞬)=「果」(未来)


縁というものは自分の生き方で変わってくるもの


縁が可変ということは、今の行動をほんの少し変えただけでも、未来ががらりと変わることになる


■あるがままを受け入れる、三つの「無」の考え方


「無対立」どんな場合でも対立しない

(反対の旗を立てない・相対的な立場をとらない)


「無犠牲」すべてに対し故意に犠牲にしない、犠牲にならない

(我慢しない、我慢させないということであり、私もあなたも自由という前提で生きていること)


「無依存」互いに助け合うことを重視し、一方的に助けてもらわない

(自主独立ということ)


■七つのヒント


4 誰かに依存せず、自分が”今できること”に全力を尽くす


5 「私は○○」という生き方をする


以上



市販されている四行日記の解説本ではそこまで深いところの思想まで実はあまり解説されていなかったりするので、四行日記の奥深さと開発者の思考の原点にふれてみたいという方にはおススメします。


【本日の紹介書籍】


絶対能動
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小林 惠智
中経出版
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【編集後記】

最近、勉強会に頻繁に参加していて、さっくんに毎朝「今日は早く帰ってくる?」と聞かれます・・・ 


家族よりも自分のやりたいことを優先させてしまうダメパパ多読書評ブロガー石井でした。


本日も最後までお読み頂きありがとうございました。



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