「急いで明るい所に行かなくちゃ」

 

車の後ろの森の暗闇を見てまるで「見てはいけないものを見てしまった」ように感じた私は、その後なんとか平静を保ちながら普段の帰り道に戻り、近くで一番駐車場が明るい大型スーパーへ向かいました。

 

「あーーー怖かった気持ち悪かった……!!よく分からんけど…あそこはかなりやばい場所(霊的に)ってことなんだろうなぁ…」

 

店内外に煌々と明かりのついたスーパーにたどり着き、地獄に仏レベルでその明るさに救われ…。しばらく買い物をしたら、気持ちも落ち着いてきました。

 

その時はいつものようにいったん家に戻る気にはなれず、迎えの時間までそのスーパーの駐車場でスマホを見ながら時間を潰しました。

 

迎え時間も近くなり、施設にも施設方面にも行きたくはないけれど迎えに行かないわけにもいかないので、なるべく心を無にして運転を再開。

 

ビクビクしていたらあの時森で感じた変な雰囲気が戻ってきてしまいそうに思えて、なるべく楽しい気持ちにしようと、YouTubeで、お笑いか歌だったかな?楽しい気持ちになれそうなチャンネルの動画を選んで流しながら施設に向かいました。

 

銅像横もひたすら無心で通り過ぎ、だだっ広い真っ暗な駐車場に車を停め、スマホのライトで周りを照らしながら施設内へ。

 

習い事も終わり、玄関ポーチで先生たちと話していたら「お母さん、今駐車場から何か音が聞こえた…」と娘。

 

「どんな音?」

「なんかガサガサってスーパーの袋を触ってるみたいな音…真っ暗なとこから聞こえて気持ち悪いんだけど」

「えー、何だろね~。動物かね?とりあえず早く帰ろっか?(先生たちとの話に集中していて、私はこの時話を半分聞き流していました)」

 

車に戻り、私は運転席、娘は後部座席に。

 

「実は今日ね…」と、外灯の無い林道に入っていってしまったことを話しました。

 

先生達とおしゃべりをした後、すっかり明るい気持ちになっていた私は、もう「怖い話のネタを明るく喋る」くらいのノリになっていました(笑い話的に話して発散したかったのかも)。

でも今思えばこの話を車内で蒸し返したのも、場のエネルギー的に良くなかったのかなと思います。

 

 

「えー、ちょっと待ってお母さん、私助手席に行っていい?なんか今、ここ(後ろ)に座っていたくない…」

 

「あー…。なんかさ…車の後ろの方…いつもと違うよね…?」

 

「お母さんもそう思う?!もうとにかく後ろに座っていたくないから、どこかで車停めて。とにかく前に行きたい。」

 

なぜかお互い「感じている何か(主語)」について車内でハッキリ話してはいけないような気がして、探りあいながらの会話。

 

でもきっと「同じもの(エネルギー)」の存在を感じている。

 

そうとしか思えない位、車の後部座席から、嫌な存在感のようなものを強く感じていました。

 

「とにかく一刻も早く家に帰ろう」