かっこよすぎるドバイの考古学博物館 | 晩酌かあさん ちょっくらドバイってまいります

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2016年より夫の赴任帯同で、2人の娘とアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで駐妻生活中。 ドバイの暮らしや観光についてブログに綴っております。なかなか晩酌できない国で奮闘中☆

一度夏のような暑さになったドバイですが、
このところまた気温が下がり、過ごしやすい気候になっています。
日本のように、春一番が来て、桜が咲いて…とドラスティックな春の訪れはありませんが
少し海の香りのする生暖かな風が、この国の春なんだな~と感じています桜吹雪ミニ
 
まあ、そんな気持ちのよい季節もあとわ・ず・か泣き1
ですから、先日、今のうちにと、オールド・ドバイのお散歩に行きました。
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以前記事にしたアル・グバイバ、いや、発音的にはアル・グベーバの駅の前です。
昔の砦跡が、人の顔みたいでかわいいひーくん

 
ここの駅前から続く、クリーク沿いの遊歩道は、とてもきれいですきらきら
日射しさえここまで強くなければ、ベンチにしばらく腰かけて、眺めていたい...。
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2020年の万博に向けてのミュージアム群の建設も、だいぶ進んだようです。
バスタキヤとはほんの少し色合いの違う土壁に、中東っぽい樹々が美しく影を落としています。
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うん、素敵うっとり
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昨年はスルーした、Saruq Al-Hadid博物館へやってきました。
Saruq Al-Hadidとは、14年前になんと!
ドバイの王様であるシェイク・モハンメドご自身がヘリコプターから発見したビックリ
という、ドバイの砂丘に埋もれた遺跡群です。
ブルジュ・ハリファから60kmほど南に行ったところにあるそうです。
で、出土品やそこでの調査プロジェクトについて紹介しているのが、こちらの博物館なのです。
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ちなみに、古い建造物をイメージして作られた建物なのかと思ったら、
1928年に建てられた家屋を改造した
 
平日の午前中、お客さんは私ひとり。
入館料20AED(約600円)を払うと、まずムービーを2つ見てね、と
いきなりなんにもない真っ白な部屋に閉じ込められました。
しばらくそのまま、しーん...。
 
えっえっ、何これ?クワイエット・ルーム?・・・。
どうなっちゃうの?!私?とびくびくしていますと...
 
両側の壁と足元に、砂漠の動画が映し出されました顔
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おおっ!砂漠を走っていく様子が体感できます!わぁ
正面には何にも出てこないのがやや気になりますが(笑)かっこいい。
動画はやがて、Saruq Al-Hadidの発掘サイトの様子にかわり...
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突然ゴゴゴゴゴゴ...と正面の壁が開きました。
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人生初の隠し扉~!!ええ!!(いや、ディズニーランドとかにもあったかな...)
 
おっかなびっくり、扉の奥の部屋に進みます。
真っ暗な中に3つの画面が現れ、遺跡で見つかった謎についての説明があります。
もうこれ、超かっこいい!!おおーっ!!
ただし、うちの6歳児は怖くて泣くと思います汗
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そして、声がなんだかくぐもっていたからか、そもそもの私の英語能力のせいか、
解説の半分くらいよくわからなかったのが残念...犬?
 
動画が終わると、背後に木製の扉が現れ、
ギギギギギー!と開きました。
ほんと、映画的な演出ですえ゛!気分はインディ・ジョーンズですよ!
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これでパッと中庭に出されて、眩しさとどこに行ったらいいのかわからないのとで
しばし茫然とするのですが、カンドゥーラの美青年*はーとが、
扉を出て左手の展示室に案内してくれました。
 
展示もさすが新しい!展示手法がとてもおしゃれですキラキラ
製鉄のところでは、たたらの映像が後ろに映し出されている...
これはドバイ博物館にも似たようなのがありますが...
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こちらの石器時代の展示が、かっこいいのです。
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ほらー!矢じりがぎっしり!ポカーン
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この遺跡からは、約5000年前のものと推定される矢じりが何千も出土しているそうです。
砂漠にあるとなんだか...風化しちゃいそうなイメージですけれどね。
 
こちらは鉄器を作るようになった、約3000年前のもの。
秤りもあります。こんな頃から真珠を採ったりもしてたのでしょうか?
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面白いのは、こちらの短剣。
X線で調べたところ、2つの金属をあわせて作ったものだとわかったそうです。
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また、この遺跡からは、蛇をモチーフとしたものがたくさん発見されています。
おそらく宗教的な意味を持つのであろう、この蛇たちへびさん
登る蛇は、日本でも宗教的な意味がありますよね。
というわけで、この展示の仕方もいいなあ、と思うのです。
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そして人形。なんに使っていたのでしょうね~?
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不思議な出土品は、まだまだあります。
この輪っか状のものは、何に使用されていたものかわかっていません。
ラクダの足輪だという説もあれば、人間の足枷だという説もあるそうです。
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ほかに、昔の人々の生活様式を想像できる出土品もあります。
おたまに水差し、なかなか繊細な造りですよね!
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動物の骨もいろいろ発掘されています。
こちらは、遺跡から見つかったお魚の骨たち。
古代の人々が食べていたのは、きっとこんなお魚でしたよ、と解説しています。
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しかし、こんな小さな骨片から復元できるなんて、すごいですよね...びっくり
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アラブの人々のお家に欠かせないものといったら、こちらの香炉!
香炉もちゃんと出土しています。
そしてこちらの香炉たち、デザインは北メソポタミアの様式なのだそうです。
メソポタミアの北、というとアッシリア方面でしょうか?現在のシリアのあたり?
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他の出土品から、地中海の東側とも交易があったことがわかっているのだそうです。
 
不思議なのは、この遺跡がジャベル・アリの港から40kmほどいった内陸にあること。
そんな場所から、海を渡った交易品や、オマーンの山々が産地と推測される銅が見つかっているのです。
むろん数千年前のこと、今はただの砂漠ですが、昔はオアシスがあったのかもしれません。
それでもずいぶん内陸だよねぇ...気候もきっとそこまで変わらないよね...という気はするのですが顔
 
そうそう、アラブらしい貴金属も展示されていました。
金で作った装飾品たちも見つかっているのだそうです。
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こちらは貝殻に装飾を施したもの。とても精巧にできていました。
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最後の展示室には、ラベリングされた出土品が並べられていて、
発掘したものをどう分類、保存、調査するのかを紹介しています。
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すごくいいなあ~うさぎと思うのが、
この展示室には研究者たちの写真が飾られ、
研究の面白さを語る肉声が流されていること!
この多くの発見の裏側にいる、研究者たちの存在が生々しく感じられます。
ここにやってくる子供たちの中から、将来の研究者が生まれるかもキラキラ
 
そして締めがこれ。
これから、これらのなんだかわからない出土品たちを、
さらに研究しますよ、乞うご期待!キラキラと締めくくられています。
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最初のかっちょいい映像体験から始まって、ストーリーテリングが素晴らしい!キラキラ
 
博物館の考古学展示って正直、地味ですよね。
土器とか石器とか、見ていてもなかなか面白いと思えない...し、
旧来の博物館では、地味な土器・石器・鉄器ゾーンがだらだら続いて、つまんないsleep
でもここでは、解説パネルを全部読む気になりました。
 
先日、日本に帰国してしまった友人は、
ロンドンから引き抜かれて、博物館の展示制作に携わっていたのですが、
諸外国からできる人を集めているだけあります!
これからできる他の博物館にも、期待できそうです照れ
 
そうそう、こんなのもありました。
骨を集めて、動物を組み立てるゲーム。
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もっとダイナミックな体験展示もあります。
中庭では、発掘体験もできるんですよー!爆  笑
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グッズショップもあります。
博物館のロゴ入りの消しゴム。
150円でまあ良心的…っていうか、それ以上ではさすがに買わないか汗
(でもアラブのお金持ちは、ファーストクラスの機内販売で
子どもがお絵かきするから、とモンブランの万年筆を買うそうですから、
1万円でも買うかもしれない(笑))
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これはちょっといいかも、ブレスレット型USBだそうです。
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...どうせなら、ラクダのアンクレット型にしたらよかったのに(笑)
 
そんなわけでSaruq Al-Hadid博物館、けっこうおススメです。
小学校高学年くらいからのお子さま連れにもよいのではないでしょうか!

 

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2016年より、6歳・3歳の2人子連れでアラブ首長国連邦に赴任帯同。
ドバイに暮らす、もしくは旅行にいらっしゃる方のお役に立てればとブログを書いております。
 
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