ドバイの公立図書館に行ってみた | 晩酌かあさん ちょっくらドバイってまいります

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2016年より夫の赴任帯同で、2人の娘とアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで駐妻生活中。 ドバイの暮らしや観光についてブログに綴っております。なかなか晩酌できない国で奮闘中☆

砂漠の国・UAE。
かつて、人々はオアシスからオアシスへ移動する暮らしをしていたので
荷物はできる限り軽くしなければならない…
ということで、この国には記録の文化がなかったのだそうです。
すべては長老だとかの口誦で伝わってきたのでした。

ですが、たった45年で近代化した今、
読書教育が盛んになっているらしいのです。
新聞や雑誌を見ると、作家の講演会なんかもよく開かれていて
みんなけっこう本を読んでいるのかな?読書文化がしっかりありそうに見えます。

ただ、その講演会や書店のラインナップを見ていると
英米の本が人気あるような様子…。
現地の本、というのはどうなのか気になっていました。

で、先日ドバイ女性博物館に行きましたら…
ありました!ドバイの作家コーナーが
女性博物館なので、女流作家さんのみが紹介されています。
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ちなみに、女性博物館とは、こんな施設↓です。

アラブには詩の文化がありまして、
女性博物館のスタッフのお話によると
ドバイの作家さんは、半分くらいは詩人なんだそうです。
小説で有名なのは、先ほどの写真の「ガラゴリア」という作品を書いた作家さん。
なんと若干11歳でこの本を出版した彼女、
名前はドバイ・アブルハウルと言います。
ファーストネームがドバイ!

『ガラゴリア』は、エミラティ(UAE人)の女の子が
パラレルワールドの国・ガラゴリアの王女であったというSF作品だそうで
これを読んだドバイの王様は、映画化するよう命じたそうな(現在企画中、だそうです)

ちなみにドバイちゃんは現在、アブダビにあるニューヨーク大学の学生さんで
学校のウェブサイトに紹介が載っています。
エミラティ女性はメディアに載る際、髪を隠さないと
女性としての価値が下がって結婚のときに困ると聞いたことがありますが
(そもそもメディアに載ることも問題で、エミラティの女性タレントや歌手も存在しますが
あまり憧れたり好感を持つ対象ではないらしいのです。
SNSも写真が一定時間後に消えるSnapchatが人気だそう)
小説家の彼女は価値観も進んでるのかな、アバヤを着ていませんね。

さらにちなみに、アブダビのニューヨーク大学は
新校舎が、今度ルーブル美術館アブダビ支店やグッゲンハイム美術館アブダビ支店ができる
サディヤット島に建設中です欧米か。

さて、ドバイ女性美術館のスタッフさんに、

UAEでは他にどんな本が読まれているのか聞いてみたかったのですが

お互いに英語がうまく噛み合わず…

聞けませんでした。


で、あるとき、旧フィッシュマーケットへ行くついでに

バスをAl Rasの公立図書館前で降りてみました。 

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外国人が入ってもいいのか、ちょっとどきどきしましたが

特に身分証明書を見せたりするようなこともありません。


中に入ってみると、手前には英語の本。

分類されて棚に置かれていますが、日本ほどきちんと分類されていない感じ…

だいぶ古そうな本が多いです。

書架の間には、日本の図書館と同じような勉強机があって

インド系の青年や、やっぱりインド系のおばさんが静かに勉強しています。


アラビア語の書棚は、奥にありました。

久々に嗅ぐ、図書の匂いがなんだか嬉しい(笑)

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日本で3ヶ月勉強したアラビア語、すっかり忘れちゃったし
全然読めませんけれど、アラビア語の本の装丁、素敵です
『はてしない物語』を目の前にしたような気分。
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たぶん、なんとか全集なんだろうな。  

かっこいいデザインです。

なんだかわからないけれど、本棚に置きたい(笑)

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イスラミックな花の文様が、素敵に見えます

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 読めないけれど、開くとまたアラビア語の羅列にワクワクする(笑)

本を右から開くのは、世界でもアラビア語と日本語だけなんですよね。

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ブックエンドがさりげなくお花で、可愛いです。

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…と、アラビックな本にワクワクしただけで、

どんな本が人気があるのかの手がかりはありませんでした

カラマの図書館も以前覗いてみたことがありますが

どちらの図書館も整備途上な感じです。

アル・ラスのほうが蔵書は多そうな気がするかな。


英語で書かれた、アラブの国それぞれの歴史全集があって

あれを読みに来るのはいいかなあ、と思いました。

やっぱり図書館、静かな空間なので、自学習には良さそうです。


ただ、アル・ラスには子どもの本がなくて残念…。

民間では、有料の本貸出サービスBookishが、大人も子どもも

英語とアラビア語両方を借りることができて便利です。

月会費に応じて借りられる冊数が決まっていて、配達料はかかりません。

あとドバイ政府が、カリームというUber同様の配車サービス社と連携して

本の無料貸出・配達サービスを実験的に行なったこともあります。

こういう点では、進んでますね、ドバイ!

まあ、子どもの本は学校図書館で毎週1冊借りてくるので

それで十分かな、と思ってはいるんですけれどね


ドバイの図書館・図書サービスの話でした。



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