ドバイ女性博物館でUAE女性について知る | 晩酌かあさん ちょっくらドバイってまいります

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2016年より夫の赴任帯同で、2人の娘とアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで駐妻生活中。 ドバイの暮らしや観光についてブログに綴っております。なかなか晩酌できない国で奮闘中☆

アル・オカイリ博物館で、ドバイの人々のかつての暮らしを垣間見た後は

ゴールド・スークへ向かい、ドバイ女性博物館を見学しました

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2012年に、UAE初の心理学者であり、現在はバーレーンのアラブ湾大学学長・ラフィア・グバッシュ氏が設立したものです。

民間の施設なので、入館料はしっかり20AED(約600円)とられます。


ゴールド・スークの何ヶ所かに大きな看板が立っているわりに、ひっそりした佇まい。

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平日午前中はそうそうお客さんが来ないようで

私が入館すると、展示フロアの電気をつけてくれました

 

しかし、展示はなかなか充実していますキラキラ

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UAE女性の伝統衣装。ジャラビヤと呼ばれていて、胸元と袖口の金糸の飾りが特徴です。

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今でもお家の中で着たり、若い世代もラマダン中など特別なときには、アバヤの下にこれを着ているそう。

日本人がお正月や成人式に和装をする、みたいなもんですよね祭

スークでも買えるので、おみやげにいいかも?イヒヒゆったりしていて楽そうです。

 

タッリという金や銀の糸は、これに巻き付けて編んでいきます。

カジュージェーというらしいです。

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そして、女性たちが身につけていたアクセサリー類。

やっぱりゴールドですねキラキラ

いかに妻を飾り立てるかは、アラブの男のステータスだそうですよキラキラ

家族以外の男性には見せられませんから、お家の中と女子会でのみのお披露目ですけれど。

ええなあ...感動

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鷹でしょうか?このネックレスもかっこいい~感動

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70年代のUAE女性が好んで使った化粧品です。

欧米からの舶来物ですね。

この時代の化粧品の容器、素敵だなあキラキラ

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うまく写真が撮れていなかったのですけれど、スキンケアに使われていたハーブ等も展示されていました。

伝統的なスキンケアには、サフランジャスミンの香油が使われたそうです。

ヘアケアには、マーレブというさくらんぼの種から作ったスパイスに、赤泥、バラ、サフランを使用したそう。

サフランはスパイス屋でたくさん売られているのですが、そうか、お肌に使えるのですね~ポカーン

 

他に、櫛や指ぬきなどの小道具たちも展示されています。

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それから台所道具。骨董の器、やっぱりいいなあいいな

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コーヒーを湧かす、アッタルジーマという器具です。

これ、フォルムが素敵で欲しくなるけれど、家にあったところでどうしたらいいのか...。

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そして昔のアイロン。重そうであります・・・

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アブダビに行ったときの記事で水を運ぶための道具、と書いたヤギの皮の袋ですが

これはチーズを作るため、乳を入れて振って使ったのだそう。

レバノン由来のアラブのチーズはラブネーlabnehというのですが、

濃度の高く酸味の少ないクリームチーズで、とってもおいしいですぺろっ

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パネルでは、UAE女性の教育の歴史や、政治経済にどう関わってきたかが紹介されています。

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女性の教育にいち早く取り組んだのは、シャルジャなんですね。

女性団体が初めてできたのもシャルジャだそうです。

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みんな美人で、アイドルグループの会見かと思いましたよキラキラ

 

イスラムの戒律のいちばん強い首長が?と日本だけにいたら首をひねっていたと思いますが

今ならこれはむしろイスラム教色が強いからこそだと思えます。

というのは、イスラムの人たちが必ず言うのは、イスラム教は女性の権利を拡大し、守っているのだということ。

最大4人までの重婚は戦災寡婦を救うための措置だったし、女性も勉強して自己を高めるよう説かれています。

 

以前にも触れましたが、UAE女性は自分で働いたお金は自分のためだけに使ってよく

銀行の預金残高は、夫にも開示されません

結婚するときには夫から結婚金が支払われ、これも財産になり

離婚の際には、女性に落ち度があっても女性から慰謝料を払うことはないそうです。

イスラム教からもUAEという国の社会通念からも、いろんなところで守られていて、

UAEの女の子はこの国に生まれてよかった!という子が多いみたいですニコニコ

 

確かに恋愛の自由はありません。

でも、結婚は長い長い下調べを経て決められ、お試し期間もちゃんとあるから

ある意味自由恋愛で勢いで結婚するより安心かも

ちなみに、未婚の女性に結婚生活の話をすることはご法度らしいのですが、

高校生になると、学校で結婚についての授業があり

「夫にお金を無心しすぎてはいけない」など、ちゃんと教えてもらえるそうです苦笑い

よかったね、未来の旦那さんたち!キラキラ

あと最近、UAEでは韓流ドラマが流行っているという噂で

ハリウッド映画だって際どいシーンはカットされているにしても見ているでしょうから

まったくのノーアイデアってこともないでしょう…。

しかし基本的には男女隔離されて育つぶん、余計に傷つくこともないと思うと

女の子の親としては「いいなあ...」と思っちゃう部分もあります苦笑

 

日本にいると、「自然なボーイミーツガールが当たり前」と思いがちですけれど、

インドなんかも基本お見合い婚。世界的にはそう当たり前のことでもないのかも...。

 

まただいぶ話が逸れてしまいましたが、女性博物館の2階はギャラリーになっています。

ひとつはドバイの首長、シェイク・マクトゥム、シェイク・ラシッド、シェイク・ムハンマドの3代と

オールド・ドバイの昔の風景を紹介するギャラリー。

こちらは写真撮影禁止だったので撮れませんでしたが、70年代のドバイ・クリークの風景などは

今と比べてみると感慨深いものがあります。

観光で訪れた方にもぜひ見ていただきたい、写真たちでした。

 

もうひとつのギャラリーは、ドバイ出身の女性アーティストの作品を展示するスペースになっています。

ドバイの王女様、シェイカ・ラティファの作品もここに展示されています。

タイトルは「Last Look」、ドバイ発展の中心地となったジャベル・アリ地区の開発地を

スーツケースを持った女性が眺めている、という構図になっており

「未来にどんな変化が起きようとも、文化は人々の中に息づいている」というメッセージが込められているのだそうです。

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3階はUAE女性に関するスタディスペースで、UAE女性が書いた本がずらっと集められています。

その隣には女流詩人・オウシャに関する展示室があるのですが

砂漠の遺跡のような造りの壁に、彼女の文章がカリグラフィーで綴られている。

なかなかの雰囲気ですキラキラ

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ぜーんぶアラビア語で、英語解説がないので読めませんが…。

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15歳から詩を綴り始めたオウシャの、執筆ノートも展示されています。

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オウシャの詩はアラブの人々の共感を集め、「The Girl of Arab」と呼ばれました。

彼女の詩の多くは歌になっていて、

特にUAEのシンガーMehad Hamadはオウシャの詞で歌っているんだそうです。

YouTubeで見てみて、どれがオウシャの歌なのかわからなかったけれど...

 

たぶんこれ、婚約者からいろんな贈り物が届いてるっていう絵ですよね。

UAEでは結婚式の前に、法的な婚姻であるミルチェを行うのだそうです。

ミルチェを経て初めて2人でデートができるようになり、

そりが合わなければ、結婚式までの期間に結婚キャンセルできます。

ミルチェの段階では一緒に住んだり泊まったりはできないので、

肉体的な夫婦になる結婚式の前ならオッケーってことみたい。

確信は持てませんが、きっとミルチェの後の状態なんじゃないかな~

UAE人の結婚については、この方のブログが詳しかったので、ご参照ください。

 

最後に、歌の話ルンルン

ドバイの街中でかかっているのは、大概世界的なヒットチューンなので、

アラブ音楽はどんなものが流行っているのかいまいちよくわからずにいるのですが、

気になっているのは、アイドルグループのThe5

アルジェリア、レバノン、モロッコ、エジプト出身の5人が集まっています。

UAEの人々とはだいぶ文化が違いそうだな~。

 

レバノンの歌姫、Myriam FaresのPVもかっこいいので、貼り付けておきます。

 

エミラティに一度、どんな歌が好きなのか聞いてみたいなあ照れ



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