先日、スークを見学したあと、初めてドバイ博物館に行ってきました。
まだ何もなかった頃のドバイの象徴であり、現存する最古の建物(1787年建造)の
アル・ファヒディ砦を利用した、ドバイの民俗史を紹介する博物館です。
入館料は3AED(≒100円)とお安い
ドバイの観光ツアーには大概組み込まれているスポットのようで
団体さんがよくドドっと入場していきます。
ヨーロッパからと、中国の団体客が多い印象ですが、
時々日本人のツアーも見かけます。
ドバイ生活3ヶ月目にして、初めての見学でしたが、
これはやっぱり見ておいてよかった!
歴史を知ったうえで、現在のドバイの発展ぶりを見るのは
なかなか感慨深いものがあります。
ドバイに来たらぜひ、最初に観ていただきたいと思う場所です。
こちらは、ヤシの木の枝で作られた、カイマと呼ばれる建物。
風通しがよく、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせると紹介されていました。
砦の中をぐるぐる降りて、地下?の展示室に行くと、
それでも十分暑かった…けれど、もろに陽射しを受けるよりはましですかね
11月の今の気候は蒸し暑さもなく、
日陰にいればかなり涼しく過ごせるので、快適だろうと思います。
エミラティ(UAE国民)のお宅には、
風を循環させて住居を涼しくするウィンドタワーという構造がついているのですが
カイマの中の寝室です。
中東は大柄な人が多いですが、昔はやっぱり小さかったのかな?
ベッドが意外と小さく感じました。
外で屋根の上に寝ていた人もいるみたい。
夏の夜なら気持ちいいかもしれません。砂漠の星空はきれいですしね
まず近現代のドバイの発展史が紹介されます。
ドバイの歴史は、古い時代のことはほとんど知られておらず、1580年にヴェネツィアの真珠商人が訪れた、という記述があるくらい。
1820年代には7、800人のバニヤ一族が、クリーク沿いに建てたヤシの木の家に住み、
真珠や魚を捕って暮らしていたことがわかっています。
そこへアブダビから、ザイードさんとマクトゥムさん率いる一族がやってきて、
ザイードさん死後、マクトゥム王国ができたのが近代ドバイの始まりです。
小さな漁村でしかなかったドバイは、貿易の拠点となり、
第二次世界大戦後はオイルマネーで、超急速な発展を遂げます。
70年代以降の急成長ぶりはすごい…
原油だけに依存せず、経済特区を設けて海外企業を進出させたりと
産業の多角化を計ったことがまた、功を奏したようです。
60年代では出生児の半分が亡くなっていたというのに
80年代には人口が爆発的に増えています。
1980年には28万人だったのが、95年には70万人に、2016年現在の人口は240万人。すごい増え方…
すさまじい発展の歴史に目を見張ったところで進んでいくと、
ちょっと昔のドバイの街の様子が再現されています。
パネルが遠すぎて読めないのが残念…
おうちで工芸品を作る女性。
UAEのもともとの伝統衣装はこれで、女性が黒いアバヤを着るようになったのは戦後のこと、
まだかれこれ60年くらいなんだそうです。
女性が顔につけているのは、ブルカというマスク。
サングラス的な役割のためにつけるようになったんだとか
メタリックな色合いですが、日を除けるためのものですから金属ではありません。
金属だったらフライパンみたいになっちゃいますからね
インドから伝わってきた、人工皮革っぽい布でできているんだそうです。
砂漠でどう生活してきたか、砂漠の生態系や気候の説明があるのですが、
足元にはなんと、砂が敷き詰められていて、すごい‼︎と感動しましたが
砂漠コーナーの外にはもくもくと砂を掃いているスタッフがいました…。なんだかなあ…
遊牧民・ベドウィンの人々の暮らしも紹介されています。
漁業関係の展示も面白かったです。
映画『フック』のダスティン・ホフマンみたい(笑)
このベドウィンコーナーや、占星術のコーナーは
またパネルが読み取れないくらい^_^;の暗さなのですが
暗がりでチュッチュしてるカップルに遭遇しちゃいました
ドバイでは、公共の場所でのイチャイチャは禁止です。
それをあちこちに警備員のいる政府の施設でやるとは、肝がすわってますな…
最後は遺跡コーナー。
ドバイ博物館は遺跡発掘プロジェクトをやっていて、
ジュメイラのほうで紀元前の石器や、ウマイヤ朝の宝飾品などを発掘しているのだとか。
こちらはハッタのほうで発掘された、お墓から出てきた人骨。
夫婦で抱き合うように埋葬されていたのだそうです。
日本から遊びに来た友人が指摘していたのですが、
最初に持ってきがちな古代の展示を後に回して、
誰もが関心の持ちやすい近現代の暮らしから紹介しているところが、この博物館のよいところ。
古代は内容が面白くても、見た目地味になっちゃいますもんね
頭の中で『あまちゃん』のテーマが流れてしまう(笑)
ここから歩いてすぐのところに、バスタキヤ歴史地区があるのですが
展示には書いてありませんが、ウィキペディアによると
ドバイの真珠漁は、ミキモト真珠が真珠の養殖に成功したことで壊滅したんだそうです…
ドバイで真珠とってた人、日本嫌いじゃないかな…
こんな感じで、ドバイ博物館はなかなか見応えあります
ドバイにいらしたら、ぜひぜひお立ち寄りくださいませ!
途中にインド洋品店がありました。
奥のほうには飾りが豪華なドレスが並んでいます。
お腹がすいたので、その並びのカレー屋さんに入ってみました。
インド人の女の子はよく、ひらひら可愛いドレスを着ていて
公園でもドレスでわーっと遊んでいます。
はーこにも1着買ってあげたいと思っているのですが、ドレスはけっこういいお値段でした(^^;)
街中のお店のインドカレーやビリヤニは、お財布に優しいお値段でいただけます
ドバイの人口のほとんどはインド人とパキスタン人で、いろんな地方から来ていますから、カレーもいろんな地方のものが揃っています。
このお店は、マトンカレーだけでも5種類もありました。
カレーの種類にも詳しくなってみたい…
カレー博物館も作ったらいいのに、と思うのでした。