いろんなものに、期待しない癖がある。
おみくじを引くとき、クラス替え、遠足の雨天時中止、とか。
何より、他人にはよりいっそう期待しないようにしている。
どれだけ仲の良い友達でも、悪口を言われてる話を聞いても「女の子のコミュニティってそういうもんだもんな」と思うだけ。もともと友情や親密度は、噂話への興味やその場の空気を前にするとあっけなく崩れることを知っているし、友情も恋愛も、当人同士の前で繕えていたらそれで良いと思う。
恋人に浮気をされても、怒れないと思う。目の前にものすごく魅力的な異性がいて、お膳立てされたかのようなシチュエーションだったなら、一線を越えて当然だ。そもそも、そこでその場にいない私を優先するほど、私を主軸に生きてくれる相手が存在するとは思えないし。
そこで一線を超えなかったとしても、それは愛情の大きさは関係ない気がする。バレるのが怖い、とか、浮気をしない自分に陶酔している、とか。だって人間は動物だ。「そんなもん」なのだ。
「〇〇はそんなもん」は魔法の言葉だ。人生そんなもん。受験勉強そこまで頑張ってなかったし、この結果ならそんなもんでしょ。人間そんなもんだよ。
期待しなければ、失望しない。ガッカリしない。感情の振れ幅が小さくて済む。穏やかに生きる術だと思う。
そんな人生つまんないじゃん、と言われたことがある。全部諦めて受け容れて、それでいいの?
じゃあ聞くんですけど、つまんなくない人生って何?
いろんなことに期待したら、毎日が楽しくなるのだろうか。何に対してもそれ相応に期待して、それが外れる度にそれ相応に失望していたら、ボーナスイベントが発生するんですか?
すかしてるわけじゃないのをわかってほしい。自己保身以外の何物でもない。失望した時に相手を本気で嫌いになってしまうのが怖いのだ。人と距離を縮めることに恐れがあるから、一定の距離を置いていたいだけなの。
どんな毎日を過ごしたいかは人それぞれじゃん。
私は他人に与えるマイナスが最小限にできるように生きたいよ。
穏やかに、静かに、ひとりでいられればそれでいいです。