僕は学生時代にIADRという国際歯科学会で発表させてもらったことがあり
その研究をしていた時のことを
今回のウイルス騒動で思い出したので書いてみますw
僕らは当時今話題のウイルスではなくガン遺伝子の研究をさせてもらっていたので
当然行うのはDNAの解析でリアルタイムPCR法ではなくシークエンスがメイン
PCR法は電気泳動だけをやっていました。
僕らは同級生6人でやっていたので
それぞれ持ち回りがあり
ある一人の同級生の研究メンバーがやっていた専用の試薬に
その学生の名前のイニシャル
RT
と書いていたのですが
僕らは当時そのRTという響き
RNAをDNAに変える
Reverse Transcription
という方法などしていないので
このRTに意味があるなど知りませんでした
しかし専門家からみたら
RT
はRNAをやっているという証拠みたいなもの
ある時遺伝子研究をしている部屋の人から
「君ら学生なのにシークエンスだけじゃなくてRTもやってるの?」
と聞かれました
しかし僕らは当然RTの意味なんて知らず
全員キョトンとするだけ
そしてその先生と話して初めて
RTというものの意味がわかり
先生もRTがただのイニシャルだとわかり
アンジャッシュのコントのような状態にはならず
ただただ笑うだけでした。
その後大学院に行き
DNAではなくmRNAやエピジェネティクスに研究がシフトしたので
ウイルスではないですが
mRNAの
RT
というのを初めてやった時に
時間や温度など
慣れが必要な手技だとわかり
確かに学生がいきなりやることではないので
先生がびっくりしたのも無理がないな
としみじみ思いました。
それでもたいした難しいものではない
というか研究とか検査いうのは
難しければ難しいほどミスが起こるもの
難しくない方法がどんどん主流になるのが当然で
今は機械も僕の時代では考えられないほど進化しているでしょうから
このようなニュースをみると当時の記憶が呼び戻されるものですね