10月に福岡で行われた日本歯科医学会総会に参加してきました

開業医になると、学会には行きづらくなってしまいますが、この学会はどうしても行きたかったので無理を言って行ってきました

 

その大きな理由は

この人の講演を聞きたかったから

 

 

ノーベル生理学・医学賞を受賞した

山中伸弥さんです

 

皆さんご存知、これからの医療を根本から変える可能性のあるiPS細胞を開発した方です

 

歯科の分野においてiPS細胞が重要な役割を担うにはまだまだ十年以上の年月は必要でしょうが、それでも僕らがこれから医療をしていくうえでは知らなくてはいけない知識ですし、そのiPS細胞の現状というのに興味もありましたのでわくわくして聞きに行きました

 

約1時間の講演でしたが、一番興味深かったのは、iPS細胞の現状では

 

臓器を作るというのにはコストとマンパワーがかかりすぎる

 

という点

 

いかに優れた技術でも、ビジネスラインに乗せるというのは単純ではないことがよくわかります

 

なので現状では

 

創薬治療に使う

 

という方が現実的なようです

 

 

昔はiPS細胞を作るのには

 

皮膚生検

 

 

でしたが、

今は

 

採血

 

だけでできるようになっているので

 

身体の負担も少なく、iPS細胞を作ることができるので

 

オーダーメイドの臓器というのが現実的なのかと思っていましたが、そんなに甘くないようです

 

 

歯科医学においても

 

iPS細胞で歯を作る

 

というのは同様にコストとマンパワーがかかりすぎで難しそうですが

 

創薬治療によって

 

今までよりもより効果的で副作用の少ないその人に合った薬を使った治療ができるようになるかもしれません

 

とはいえそうなった時には僕のような町医者よりも大学病院などでしかまずはできないなどの問題が出てくると思いますので

 

歯科の今の構造自体が変わっていくことになるかもしれませんが、それもまだまだ先の話でしょう

 

とはいえ医療も発展していきますので、歯科治療も同様に発展していき

 

できるだけすべての人間が

 

歯で不自由なく生活できる

 

時代が来ることを願ってやみません