そうちゃんの手術が決まり、最初は不安でいっぱいだった私たちも、少しずつ覚悟ができてきて、徐々に手術を前向きにとらえられるようになっていきました。
そしてそんな私たちを見て、いつも優しく支えてくださる主治医の女性の先生や看護師さんたちは、手術に向けてやりたいことや術後にやりたいことを頻繁に聞いてくださるようになり、「そうちゃんのためにできることは何でもやりたい」と有難い言葉をかけてくださり、いつも私たちの気持ちに寄り添い続けてくれました。
いつも色々と提案してはやらせてもらっていたので、追加でやりたいことは特に思いつきませんでしたが、術後しばらくできなくなりそうだった抱っこだけは、できる限りやりたいと希望を伝えさせてもらいました。
看護師さんたちは快く承諾してくださり、それからは毎日のように仕事終わりの主人と合流してから30分程度の抱っこの時間を楽しませてもらい、それはとても幸せな時間でした。
また、女性の主治医の先生からは、術後の退院に向けて前向きに動けるようにと、7ヶ月以上受けられなかった予防接種を提案していただき、急遽そうちゃんは4種類の予防接種を受けることになりました。
手術に向けての周りの前向きな空気が、私たちの心に残る不安をゆっくりと消していってくれました。
ところが、予防接種の翌日からそうちゃんはまた熱を出し、翌々日にはCRPが15まで上がり、レントゲンで肺炎の影が見られた為に、またしても抗生剤の投与が必要な状態になってしまいました。
予防接種の影響だったのか、原因は定かではありませんでしたが、GCUに移動してからの約2ヶ月は調子が良くなったと安心するとすぐにまた何か起きてしまい調子を崩すということを繰り返していて、そうちゃんはなかなか落ち着かない状態が続いていました。
体調が安定しないと手術は難しかった為、まずは長く続いているこの不安定な状態を落ち着かせることが必要でした。
するとそんな中、センター長から話があると言われ、急遽面談をすることになりました。
急なお話だったので、少しドキドキしていると、センター長はその内容をとても簡潔に説明してくれました。
「気管切開手術をするにあたっての動脈損傷のリスクですが、小児外科の先生に改めて画像を確認してもらったところ、そうちゃんの首の形状からしてリスクは通常よりかなり高いことが分かりました。」
動脈損傷とは、気管切開手術をして気管に入れたチューブが気管壁に当たることで動脈を傷つけて出血を起こすことで、万が一これが起こってしまうと大量の出血により一瞬で状態が悪くなり、救命はまず難しいと聞かされていました。
これは私たちが手術をためらう一番の原因となっていましたが、確率的にはそれほど高いものではなかったので、私たちは手術を決心することができました。
でも、そのリスクが高いとなると、やはりまた気持ちが大きく揺らぎ、私たちはかなり動揺していました。
しばらく沈黙が続いたあと、
「まぁ一応伝えておかないといけないことなので。それだけです。また手術日は決まったらお伝えします。」
と、センター長が手術続行を前提にさらりと話を終えようとしたその時でした。
「それだけって…。」
「命に関わる大事なことなので手術は再度検討させて下さい。」
隣にいた主人の複雑な思いが、私にも痛いほどに伝わってきました。
せっかく決まった手術を予定通りに進めたいのであろうことは分かりましたが、そうちゃんの命に関わる大切なことを「それだけ」という表現で終わらせようとしたセンター長の言葉は、私たちには辛く悲しく残りました。
センター長のこのような感じも、そんなセンター長の言葉に主人がもどかしさを感じているのもとても久しぶりのことでした。
でも、以前と確実に違ったのは、主人は我慢せずに、その場ですぐにセンター長本人へ想いを伝えていたことでした。
センター長は少し気まずそうにうつむきながら、「ではまたご家族で検討してください」と言い残し退席しましたが、真っ直ぐな主人の言葉に、私たちの想いはなんとなく伝わったような気がしました。
センター長がいなくなると、主人は「ハッキリ言い過ぎたかな?」と苦笑いしていましたが、私は感謝していました。
もちろん主治医といつも良い関係でいられたら理想的だけど、気になることもちゃんと伝えて、スッキリしたら気持ちを切り替えて前を向く、私はセンター長とそのような関係になれたことは決して悪いことだとは思いませんでした。
言うべきことは主人が伝えてくれたので、あと私たちに残されたのは高いと言われたリスクの現実と向き合い、手術をどうするかを再び考え直すことでした。
手術に向けて前向きになっていた矢先のことだったので、私たちはとても悩みました。
色々できるようになっても、動脈損傷が起こればそうちゃんの未来は一瞬で絶たれてしまう。
やっぱり命が一番大切…でも、リスクばかりを恐れて前に進まないことが本当にそうちゃんのためなのか…。
毎日のように悩んで悩んで悩み続けました。
そして、どうしても最後の決断ができなかった私たちは、ちゃんと納得して答えを出すために、再度小児外科の先生とお話をさせていただくことを主治医のお2人にお願いしました。
隣にいた主人の複雑な思いが、私にも痛いほどに伝わってきました。
せっかく決まった手術を予定通りに進めたいのであろうことは分かりましたが、そうちゃんの命に関わる大切なことを「それだけ」という表現で終わらせようとしたセンター長の言葉は、私たちには辛く悲しく残りました。
センター長のこのような感じも、そんなセンター長の言葉に主人がもどかしさを感じているのもとても久しぶりのことでした。
でも、以前と確実に違ったのは、主人は我慢せずに、その場ですぐにセンター長本人へ想いを伝えていたことでした。
センター長は少し気まずそうにうつむきながら、「ではまたご家族で検討してください」と言い残し退席しましたが、真っ直ぐな主人の言葉に、私たちの想いはなんとなく伝わったような気がしました。
センター長がいなくなると、主人は「ハッキリ言い過ぎたかな?」と苦笑いしていましたが、私は感謝していました。
もちろん主治医といつも良い関係でいられたら理想的だけど、気になることもちゃんと伝えて、スッキリしたら気持ちを切り替えて前を向く、私はセンター長とそのような関係になれたことは決して悪いことだとは思いませんでした。
言うべきことは主人が伝えてくれたので、あと私たちに残されたのは高いと言われたリスクの現実と向き合い、手術をどうするかを再び考え直すことでした。
手術に向けて前向きになっていた矢先のことだったので、私たちはとても悩みました。
色々できるようになっても、動脈損傷が起こればそうちゃんの未来は一瞬で絶たれてしまう。
やっぱり命が一番大切…でも、リスクばかりを恐れて前に進まないことが本当にそうちゃんのためなのか…。
毎日のように悩んで悩んで悩み続けました。
そして、どうしても最後の決断ができなかった私たちは、ちゃんと納得して答えを出すために、再度小児外科の先生とお話をさせていただくことを主治医のお2人にお願いしました。
