札幌の皮膚科専門医/美容皮膚科 女医 日景聡子です。
先週、日本美容外科学会にて講演してきました。
私はピコレーザーでのシミ治療についてお話ししてきたのですが、いくつか興味深い内容がありましたのでご紹介します。
過去にもチラっと書いたことがありますが、シミってどうして再発するのでしょうね?というテーマです。
「シミは皮膚にメラニンが溜まったものである」という前提で考えた時、皮膚のターンオーバーとともにメラニンが皮膚表面に上がって追い出されてもいいはずなのに、という素朴な疑問が湧いてきますよね。
これは模式図なのですが、こんな感じに剥がれ落ちてもいいはずなのにどうしていつまでもシミは残ったままなのでしょうか?
そして、レーザーや塗り薬でメラニンを概ね取り除けばそうそう再発しないのでは?とも思えますよね。
ところが実際はそう簡単な話ではないということが、様々な研究で分かってきているのです。
すごく簡単にまとめていうと、メラニン色素を生み出すメラノサイトという細胞は、真皮にある老化した細胞(コラーゲンなど)とお互いに影響しあい、さらに老化を進めて行ってしまうということです。
悪い友達同士でつるんでどんどん悪くなっていく感じですね^^;
光老化で傷んだ真皮の細胞は、メラノサイトを刺激して更にメラニンを作るように仕向けます。
すると、シミのメラニンを除去しても除去しても、土台の真皮が傷んでいるため再び同じ場所にシミが出てくるということになります。
「先生、シミをレーザーで取った後ってどのくらいで出てきてしまうんですか?」「一生出てこないようにすることはできますか?」というご質問をいただきます。
上記のようなことを考えると、「真皮の光老化の具合=それまでの人生でどれだけ紫外線を浴びたか、そしてこれから浴びることになるか」という要素が大きく関係しているといえますよね。
あくまでも経験上ですが、直径1cmを超えるような比較的大型のシミは、レーザー治療をしても5年以内に再発することが多いです。
シミの再発を予防するにはどうすればいいか?ですが、紫外線対策はいうまでもなく、+αで何かするとすれば真皮の環境を整えることに尽きます。
当院ではレーザーシャワーを開院時からご提供しており、ピコレーザーでシミ治療をしたあとのメンテナンスとして非常に多くの方がリピートされています。
外来では難しい話はさておき「シミが再び出てくるのを抑える施術ですよ」とお伝えしてきたのですが、その理由は今回お話ししたような内容になります。
新しいコラーゲンが作られるのを促す施術であれば、他のものでもかまいません。
最近では高周波の有効性も報告されるようになっており、当院でいうとデンシティになります。
デンシティの特徴として、皮膚の深部に熱を入れるだけでなく表層近くにも熱を入れますので、皮下組織(脂肪)の引き締めだけでなく真皮のコラーゲン産生も促すことができます。
(当院では、モノポーラとバイポーラ両方で照射しています。)
デンシティは3-6ヶ月ごとの照射になるため、肌表面のこまめなメンテナンスをご希望であればレーザーシャワーになりますし、たるみ治療もかねて集中的に治療したいのであればデンシティを受けていただくのがいいと思います。(組み合わせることも可能です。)
そのほか、エレクトロポレーションのように電気の力で真皮に成分を届けるようなものもいいでしょうし、トレチノインやレチノールに代表されるような外用薬・機能性化粧品、そして痛いのを厭わないのであれば肌育(はだいく)注射も選択肢になると思います。
肌育注射とは、ヒアルロン酸などの成分を皮膚に細かく注射していくもので、真皮に直接栄養素を届けるイメージの治療になります。
当院でも近々採用予定のものがありますので、詳細が決まりましたらお知らせしますね。
会場の虎ノ門ヒルズフォーラムです。オフィスもたくさん入っているビルでした。
東京はまだまだ蒸し暑かったです。
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