札幌の皮膚科専門医/美容皮膚科 女医 日景聡子です。

 

 

今回は、途中経過ではありますが、「色クマが気になる」というお悩みでいらした方のお写真をご紹介します。

 

 

 

 

レーザー照射はまだ1回なのですが、変化が出始めているのがお分かりかと思います。(後述の通り、長期的な治療が必要です。)

 

 

顔のシミの場合、スキンケアに気を付けなければいけないとか、レーザーじゃないと取れない(実際はアザの仲間になるので他のシミ治療は無効)とか、診断によっていろいろ気を付けることが違ってきます。

 

 

そして厄介なことに、複数の種類が混じっている場合も珍しくありません。

 

 

この患者様は、アザ(後天性真皮メラノサイトーシス:ADM)とシミが混じっています。

 

 

さらに、VISIAの茶色シミモードで見ると肝斑も少し混じっていました。

 

 

メイクで隠そうとして一生懸命になるあまり、知らず知らずのうちに擦ってしまっていたこともあったそうで、いわゆる「スキンケア肝斑」の要素がありました。

 

 

 

 

アザの方は「今までエステ・化粧品・ピーリング・フォト・外用薬、いろいろやったけれどどれもダメだった」と諦めてコンシーラーで隠すことになり、摩擦による肝斑を合併していることも珍しくありません。

 

 

今回は最短で結果が出せるよう、ピコレーザー照射(スポット+トーニング)と内服薬・外用薬を組み合わせて治療しています。

 

 

目周りにもアザがあるため、眼球を保護するコンタクトを装着して瞼も照射しています。

 

 

この写真はピコレーザー1回照射後の経過ですが、治療には1~2年かかることを想定しておりますので、また折を見て経過をご紹介できればと思います。

 

 

最近、こうした「シミとアザが混じっている」患者様がちらほらと受診されます。

 

 

複数の種類が混じっている方の場合、ピコレーザーはすべてを一台で完結させることができるので非常に有効なんですね。

 

 

フォト(光治療、IPL)や外用薬(セラピューティック含む)ではアザの治療ができないので、別途レーザーが必要になってしまいます。

 

 

もちろん、シミ→アザと順を追って治療する方法もあるのですが、できるだけ同時並行で治療期間を短くしたい(それでもアザの治療は2年近くかかる場合があります)という方はご相談ください。

 

 

そして注意点なんですが、、、

 

 

「アザ(ADM)にはレーザーがいい」という言葉だけが一人歩きし、こうした患者様に延々とトーニングだけを続けている施設が残念ながらあります。

 

 

アザを肝斑と診断してトーニングを繰り返している施設もあります。

 

 

アザは、トーニングだけでは治療できません。

 

 

「ピコレーザーで治療したんですが改善しませんでした」という方のお話をよく聞くと、適切なスポット照射で治療されておらず、トーニングだけを10回以上繰り返されていることもありました・・・

 

 

(私のスポット+トーニング治療におけるトーニングの位置付けは肝斑のコントロールと全体の肌質改善が主であり、アザの積極的治療ではありません。)



そして、レーザー治療といってもレーザーフェイシャル(顔脱毛)ではアザの治療はできません。

 

 

「アザにはレーザーしか効かない」というのは事実ですが、どのタイプのレーザーを、どの波長で、どういった照射条件で打つのか、が非常に大切です。

 

 

シミには有効でもアザには効果が薄い波長もありますし、シミ取りレーザーの要領で全体を治療すればダウンタイムや合併症・肝斑の増悪で患者様の心理的負担が非常に大きくなってしまう場合があります。

 

 

そのあたりを診ながら、どれをどう組み合わせるかが肝なのです。

 

 

私のやり方はダウンタイムを最小限にする方法ですが、今回の患者様は目周りの治療があるので結構お辛かったとのことです。

 

 

それでも、レーザーでしか治せないアザを含めた全体的な色素斑の治療をどう組み立てていくか、お一人ずつの色素の分布を見ながら考えています。

 




治療費ですが、顔全体のシミ・アザ治療をする場合はスポット+トーニングの価格で対応し、その後シミが先に綺麗になって残ったアザだけを治療したい場合はアザ専用の価格(ADM)で対応することも可能です。

 

 

色素が混じっている場合、明確に線引きして診断をつけることが難しい場合も多々ありますが、VISIAを診て、色素の重なりを分析しながらその方ごとに治療方針を組み立てていきます。

 

 

お写真のご提供、ありがとうございました。

 

 

治療概要を以下に掲載いたします。

 

【治療費】

初診料3,300円 再診料1,100円

画像診断 初回のみ2,200円 経過時の撮影は無料です。

 

★ピコスポット+トーニング

全顔1回33,000円 5回137,500円(27,500円/回)

半顔1回27,500円 5回110,000円(22,000円/回)

※半顔は頬と鼻です。

 

★ADMのピコレーザー治療 

※1回ごとの治療費です。

両頬 11,000円

両頬+額 22,000円

 

★内服

トラネキサム酸 30日分

1,100円 500mg/day

2,200円 1000mg/day

 

ビタミンC・ビタミンE  30日分

各660円

 

★外用

トレチノイン 10g

0.05% 2,200円

0.1% 2,750円

 

4%ハイドロキノン

5g 1,490円

60g 9,900円(全顔用)

 

★オプション

上まぶた照射 コンタクト挿入 片目1,100円/回

クーリングパック 550円/回

 

施術後は赤みが出ますので、大事なご予定の直前はお避けください。

赤みはクーリングパックで早期に引きますが、スポット照射部位のカサブタは1週間くらい続く場合があります。

レーザー照射後に一時的に色素沈着が出ることがありますが、内服薬と外用薬を併用することで最小限に抑えることができます。

 

 

🏥1月6日(月)から美容皮膚科は診察・施術予約ともにお電話対応となりました。

診療時間内にご連絡をお願いいたします。(木曜・土曜は午前のみです。)

📞011-807-0178

 

 

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