札幌の皮膚科専門医/美容皮膚科 女医 日景聡子です。

 

 

日本皮膚科学会総会、日曜日はモーニングセミナーの後にサイン会でした。




 

愛知医大教授の渡辺大輔先生の新著「帯状疱疹Q&A」の出版に伴い、挿絵を描いていらっしゃる佐治なぎさ先生とお二人のサインをいただくことができました。




 

私は比較的早い時間に書店へ行ったので、一緒にお写真を撮ったり雑談しながら過ごしていたのですが、その後振り返るとすごい行列でした。

 

 

帯状疱疹は皮膚科以外でも診察することが多いので、いろんな科の先生に読んでいただければいいなと思います。




 

その後はざ瘡(ニキビ)と酒さ(赤ら顔)の講演へ。



欧米のほうが治療薬が進んでいる分野で、国内での今後の動向が気になるところです。



さて、学会のレポート記事が食事と記念撮影ばかりという印象ですよね(笑)

 

 

これには理由がありまして、最近では講演スライドの撮影が禁止されているのと、学会によっては他の先生の発表内容を公にするのも禁止されていますので、備忘録的にブログ記事として書くのは憚られるんです。すみません^^;

 

 

ここからは、ちょっと不真面目なことを、真面目に書きます。

 

 

最近の学会はWEBで参加できるものが多くなってきて、わざわざ現地へ行かなくてもすむようになりました。

 

 

しかも、皮膚科学会の場合はE-learningといって、後から講演を自己学習として視聴することが可能なんですね。

 

 

それなのになぜ行くか、ということですが…

 

 

WEBで参加できる、そして後から視聴できるのは確かに便利なのですが、演者の先生にしてみれば言質をとられてしまう側面もはらんでいます。

 

 

つまり「下手なことは言いづらい」のです。

 

 

下手なこととは何かというと、診療における「奥の手」「裏技」だったり(メーカーさんが公認していない使い方とか)、自分の経験から「なんとなくこういう傾向にあるなあ」という個人的主観(医学的根拠に乏しい)などです。

 

 

後々までデジタルデータで残るということは、自分の発言に一層の責任が伴うことでもあります。

 

 

これは私も講演する立場なので分かるのですが、公の場では言いづらいことってやっぱりあります。

 

 

どうしても、無難な内容にまとめざるを得ないんですね。

 

 

でも実際は臨床って杓子定規にはいかないもので、医学には必ず例外があります。

 

 

そこをどうやって対処しているか、とか他社の製品と比べてどうなのか、とかはクローズドな環境でないと言いづらいんですよね。(いわゆる、ぶっちゃけトークというものです。)

 

 

なので、私のピコレーザー講演の際も質疑応答の時間には誰も手を挙げないのに、会が終わった後にタタタターって駆け寄っていらして「先生、あの質問なんですけど、こういう症例って…」と声をかけていただくと「そうですよねー!それなんですけども…」ってそこから盛り上がってしまうこともあります(笑)

 

 

逆に、先日の「顔の赤み」のセミナーの時には、講演後の懇親会で神戸の林宏明先生にいろいろと相談させていただき、「それ、そうなんよー」とか「こうやってやるといいよね」と具体的にアドバイスいただいたりして、講演後にドクター数人で座談会みたいになりました。

 

 



そういう時に得られた内容って本当に貴重で、なんでもWEB上で記録される時代だからこそ、クローズドな情報の価値があがってきている気がします。

 

 

ということで、日々の中でうまくいかないケースを正面ではなく斜めから突破したい場合は、どうしても個人的に聞きに行きたいというのが私のスタンスです。


 

それと、美容の場合は魑魅魍魎の世界ですからいろいろと「裏話」もありまして、知らないと業者さんに騙されてしまうとか、「アレって医学的にNGだよねー」というような内容も飛び交います()

 

 

学会後の食事会から得られる情報は超濃厚ですし、身を助ける術にもなっています。(もちろん楽しいから行っているんですけどね。)
 

 

リアル開催でないと得られないものも大きいので、これからもWEBとリアルを上手に使って研鑽を積みたいと思います。

 

 

==================
ダウンバナーをクリックして下さいね!ダウン