重症ニキビの治療薬として当院で処方しているイソトレチノインですが、導入して約半年でたくさんの方にお越しいただいています。
今日はその経過をご紹介します。
この方は20代の男性で、他院でニキビの保険診療をいろいろと頑張っていらしたのですが、効果が乏しいとのことで来院されました。
治療前のお写真です。
両頬を中心に、膿やしこりなど重症なニキビが多数ありました。
イソトレチノイン20㎎を内服して1か月後、かなり改善しています。
内服4か月を終えた経過です。新たなニキビは出なくなり、赤みも改善してきました。
もう少し内服を継続する予定です。お写真のご提供、ありがとうございました。
今回のような「しこり」タイプのニキビは保険診療での改善が難しく、ケミカルピーリングにも反応しないことが多いため、イソトレチノインをお勧めしています。
ただ、誤解なきようお伝えしているのですが、当院は保険医療機関なのでニキビの治療は保険診療を基本に行っており、「誰でもかれでも望めばイソトレチノイン」というわけではありません。
「保険診療の薬が効かない」と来院される場合、本当に限界のこともありますが、塗る量・範囲・期間が不十分なために薬剤の効果が発揮できていないケースも珍しくありません。
(これは、ご本人だけの問題ではなく、指導するクリニックの責任も当然ながらありますが…)
そのため、イソトレチノイン内服を開始する前に、保険診療で改善できる余地がないかを確認しています。
ニキビの自費治療はイソトレチノインだけでなくケミカルピーリングや脱毛レーザーもあるので、本当にイソトレチノインでなければダメなのかも判断しています。
特に男性の場合は、髭剃りで悪化させることが多いので脱毛レーザーをご案内することもあります。
イソトレチノイン治療の概要を以下に掲載いたします。
初診料:3,300円 再診料:1,100円
定期採血:1,650円(イソトレチノイン内服前の採血は、3か月以内の健診などの結果をお持ちいただければ代用できる可能性がありますのでご相談ください。)
他科も含めた既往歴を確認するため、お薬手帳をご持参ください。
10mg 30日分 11,000円
20mg 30日分 16,500円
1箱30日分での販売です。
内服量は20mgを1日1回で始めることが一般的ですが、体重の多い方は増量することがあります。重症な場合は最初から40mg/日で内服します。(10mg錠は、体重換算における微調整で処方します。)
【副作用】
胎児への催奇形性がありますので、内服中と内服終了後1か月間は避妊を徹底してください。授乳や献血もできません。 ※当院ではピル処方を行っておりません。
唇や肌が乾燥しますので、保湿で対応してください。
肝機能障害・脂質代謝障害が出ることがありますので、定期的に採血します。
イソトレチノインをご希望の方は、お電話でご予約をお受けしますので011-807-0178までご連絡ください。
詳細はホームページに載せていますので、ご希望の方はご覧になってみてくださいね。
※余談ですが、以前にお伝えした髭脱毛のモニターさんは現在も募集しております。髭のいろいろなバリエーションの経過を見せていただきたいので、モニターさんになってもいいよという男性はエントリーしていただけるとありがたいです。(ニキビの有無は関係ありません。)