▼シワ・たるみ取りに人気、超音波機器「ハイフ」での事故多発…顔面まひなどの報告も
当院では、眉毛の下の部分の脱毛(まぶたにかかる脱毛)、アイラインのアートメイク除去、瞼のシミ治療、目のキワにあるホクロやイボ(普通のゴーグルでは隠れてしまう部分)など、目のすぐ近くの各種レーザー治療ではコンタクトシェルを用います。
目薬で目の表面の麻酔をして、眼球を守るための特殊なコンタクトシェルを目の中に装着します(私が扱います)。
ハイフのアイリフトなど、目周りでリスクのある施術は私が担当します。
(もともと当院の全顔&顎下ハイフはお顔立ちを見てオーダーメイドで打つのでドクター照射ですが、看護師では判断が難しい部位に「攻め」の設定で照射しています。)
当院にも様々な美容施術がある中、リスクが低く比較的安全に行えるものを看護師施術にしています。
それでも、看護師がレーザーを扱うにあたって医療事故を防ぐため、スタッフ教育は惜しまず行っています。
その話は、以前にもしましたよね。
看護師が間違えそうな部分を拾い上げてマニュアルを随時アップデートしたり、たくさんあるゴーグルを間違えてかけないようシールを貼って分別したりしています。
それぞれのゴーグルでブロックできるレーザーの波長が違うので、間違えてゴーグルをかけると目の保護に全くならないのです。
患者様はもちろん、看護師の体も傷つかないように常に気を配りながら管理しています。
施術室を全室個室にして鍵付きにしたり、鏡のある部屋にはレーザーを置かないなど、内装上の配慮もしております。
(鏡の部屋は、注入やピーリングなどで使っています。)
こういったことは、患者様の側からはなかなか見えないことなんですが、安心・安全に治療を受けていただくためにとても大切なことで、美容皮膚科・レーザー指導専門医を取る時にも、こうした安全管理というのは厳しく問われました。
私でさえこのように気を引き締めながら機器を扱っているのに、無資格者が安易にリスクの高い機器をエステで提供しているというのは、とても危険だと言わざるを得ませんよね。(販売する方も悪いのですが…)
美容皮膚科とエステを切り離して考えられればいいのですが、エステで起きてしまったこうした合併症を何とかしてほしいと、私のような皮膚科や今回の眼科へいらっしゃる方が残念ながら出てくるわけで、今回の事例も見過ごすわけにはいかないと思いました。
SNSで流れてくる広告・投稿には、正直グレーゾーンなものがたくさんあります。
広告規制の問題だけでなく、法的に限りなくブラックに近いグレーも…
敢えてここでは書きませんが、宣伝上手と安全性は別物だということは覚えていた方が安心ですね。
今日は少し、辛口記事でした。