年中マスクをしていることもありニキビの患者様は多いですが、これから夏に向けて悪化していく人が多くなります。
10歳を過ぎると、ニキビが出てくるお子さんがいらっしゃいます。
女の子の方が早いような印象もありますね。
小学校高学年でニキビの受診は決して珍しくありません。
ただ、連れてくるお母様が「皮膚科、ちょっと早かったですか…?(気にしすぎ?)」という雰囲気を醸し出していることがあります。
小中学生のニキビは、額のブツブツから始まることが多く、普段前髪で隠れているとなかなか気付きません。
でも、「赤くなる前に、白いうちに治療することが大切なんですよ(受診のタイミングは決して早くないですよ)」とお話ししています。
ニキビは、毛穴が詰まる(白ニキビ)→毛穴の中で細菌が増えて炎症が起こる(赤ニキビ)→こじれて跡になる、というパターンです。
なので、ニキビの初期である「毛穴の詰まりかけ、白ニキビ」のうちに治すことが大切です。
ニキビの治療というと、赤く炎症が起こったところだけに一生懸命薬を塗る方が多いですが、触って白くポコポコしているところこそ頑張って塗るべきなんですね。
外来で鏡ごしに「こういう赤いところだけじゃなくて、ここの白いところも塗ろうね」と説明すると、「あ、そっか!」と納得してもらえます^^
今は、毛穴の詰まりを取る効果のある塗り薬がたくさん出て来ています。
赤くなって皮がむけたりと一過性の反応が辛くなる方もいるので、裏ワザなどもお伝えして何とか軌道に乗るようにサポートしています。
学生さんは体の成長(ホルモン)が落ち着くまでニキビが出やすいですし、受験勉強などニキビが悪化しやすい環境も続きます。
ニキビは皮膚表面だけの問題ではなく、体の内側に原因があったり(便秘など)、生活習慣・睡眠不足・ストレスも関係しているので、長く飲める漢方などもご提案しています。
ニキビで初診の方は、顔を触らせてもらい(これ、とても大事です!)、状態を把握した上で薬を選んでいます。
個人的な意見ですが、学生さんはまず保険の範囲でしっかり治療して欲しいと思っていますので、それでも治らない重症な方や塗り薬へのアレルギーなどやむを得ない場合、そしてご本人や親御さんが強く望む場合に自由診療をご案内しています。
もちろん、ニキビ跡の赤みや毛穴の開きなど、保険診療だけでは難しい場合もあります。
学生さんのうちはなかなか取り組めない治療もありますので、「ニキビをひどくしないこと、新しく作らないようにすることがニキビ跡を減らすことに繋がるんだよ」とお話ししています。
私自身、高校生までニキビが酷くてミョウバン水やら市販の塗り薬やらで悪戦苦闘しました。
当時はニキビに画期的な薬がなく、皮膚科での治療も打つ手が限られていました。
今は薬の選択肢が随分と増え、「ニキビは病気として治療するもの」という考えもだいぶ浸透してきましたよね。
ニキビの治療、早すぎる?(学生でそういうこと気にするのってチャラチャラしてる?)と思わずに、ひどくなる前にしっかり治療に取り組んでいただきたいです。
跡になってしまうと、治すのがすごく大変だからです。
ニキビ跡の治療は自由診療になってしまうのですが、効果のある漢方は保険で処方できます。
ニキビのよくある悪化因子をまとめてありますので、こちらもご覧ください。
↑メインテーマが「飲み会」なのですが、学生さんにも共通する部分があると思います。
学生さんは、部活の引退(運動習慣をやめる)、受験勉強での睡眠不足・ストレス・夜食などが鬼門ですね。
私は高校時代に模試の最中、数学の問題が解けなくて額のニキビを潰しまくり、血だらけになっていました。
見るに見かねたのか、試験監督の先生がティッシュを差し出してくれたことがあり、今でも覚えています。
ニキビを潰して解けるものなら救いもあるのですが、血だらけになっても全然解けませんでした^^;
医学部を目指す中で相当なプレッシャーとストレスがあったのは事実ですが…(実は今でもたまに、数学の問題が解けなくて焦って苦しんでいる夢を見ます)
額にニキビ跡がところどころ残っていてものすごく後悔しているので、私のようにならないよう外来で一生懸命サポートしています。
今は、学生時代を過ぎても終わらない「大人ニキビ」の方も多いですね。
生活習慣の見直しやスキンケアなど、多方面からのアプローチが必要になりますが、保険診療と自由診療(美容皮膚科)を組み合わせて対処しています。
下の関連記事に、スキンケアやメイクについて書いてあります。
夏にニキビがこじれないよう、気を付けていきましょう^^
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